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「全部勝つくらいの気持ちで」12球団唯一の“高卒ドラ1投手”ソフトバンク・前田悠伍のキャンプ事情…関係者は「実戦登板もそう遠くはない」 

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沢井史

沢井史Fumi Sawai

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posted2024/02/28 06:00

「全部勝つくらいの気持ちで」12球団唯一の“高卒ドラ1投手”ソフトバンク・前田悠伍のキャンプ事情…関係者は「実戦登板もそう遠くはない」<Number Web> photograph by Fumi Sawai

大学生投手の当たり年と言われた昨年のドラフトで、12球団唯一の“高卒ドラ1投手”となったソフトバンクの前田悠伍

 優勝した2年春のセンバツも2試合13回を投げ23奪三振で無失点と快投に快投を重ねた。最速148キロのストレートだけでなく、チェンジアップ、ツーシームの精度も下級生とは思えないほど高く、完全な“無双状態”に。最上級生になれば一体どんなピッチャーになるのか、期待は膨らむ一方だった。

 だが、順風満帆にいかないのが高校野球だ。

 ベスト4に進出した昨春センバツ以降、コンディション調整のため表舞台を離れ、土台作りに専念した。だが予想外の箇所に違和感を覚えるなど予期せぬ事態も重なり、6月までまともに実戦登板ができないまま、ほぼぶっつけ本番状態で夏の大会に臨んだ。大阪大会決勝ではライバル履正社を相手に8回を投げ6安打3失点でマウンドを降り、チームはそのまま敗れた。

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 高校ラストイヤーに、大阪桐蔭のエースとして最後まで本領を発揮できなかった2023年。秋に行われたU-18ベースボールW杯では日本代表のエースとしてフル回転し、3試合16回2/3を投げ1失点と悲願の世界一に貢献した。

 日の丸を背負い最後の最後に有終の美を飾れたとはいえ、昨年はやはり投げられなかった時期を思うと、前田の心のどこかにはちょっとした“しこり”はあったかもしれない。

春季キャンプは「B班」でトレーニングも…?

 年が明け、新天地での新人合同自主トレを経て春季キャンプではB班の中で鍛錬に励む。だが、高校時代のヒジの状況なども踏まえ、無理をしない範囲内で投げる感覚を磨いている。キャンプ後半の時点で実戦登板はまだないが、前田の表情は明るい。

「今は投げられている状態なので。それだけでも十分楽しいんです」

 連日、前田の姿を見ているある球団関係者はこう明かす。

「今は身体作りを優先している段階ですが、良いボールは投げていると思います。首脳陣の期待も高いようで、順調に調整が進めば実戦での登板はそう遠くはないと思いますよ」

【次ページ】 「早く試合で投げられるようになりたいですね」

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