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MVP久保建英は喜ばず古巣サポに謝った「愛情と敬意を感じてます」…現地カメラマンが捉えた「ゴール以上に特筆したい」“その後の光景”
posted2024/02/22 17:00
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
2月18日、ラ・リーガ25節、RCDマジョルカ対レアル・ソシエダ戦撮影のためにマジョルカ島へ向かった。
久保建英所属のソシエダは、チャンピオンズリーグのラウンド16、対パリ・サンジェルマン戦の敗戦(0-2)より中3日でこの試合を迎えている。
久保はアジア杯から復帰して以降、PSG戦までの3試合連続でフル出場を重ねてきた。ローテーション起用も考えられたが――この試合でも先発イレブンに名を連ねると1ゴールをマークして4戦連続でのフル出場を果たし、1-2の勝利に大きく貢献した。ソシエダにとって待ち望んだ勝利の一方で、後味の悪さも感じさせる戦いとなった。
アップのためにピッチへ姿を現した久保。リフティングをしながらピッチを横断すると、バックスタンド側客席最前列からは「KUBO!」という大きな歓声が飛んだ。
久保にとってスペインでのスタートの地であるマジョルカで、今も久保への愛情を感じることができた光景だ。久保在籍時のスタジアムには元陸上競技場の名残があり、ピッチとスタンド間は離れていたのだが、改修工事が終わり、ピッチとスタンド最前列が近くなったことで見られた光景でもあった。
また数は少ないが、久保へのメッセージを掲げた少年ファンや、マジョルカ在籍時のKUBOユニホームを持参するファンの姿も見受けられた。
そして両チーム入場時の選手の背中には、各選手の名がカタカナで記されていた。両チームともに日本のスポンサーがついていて、そんなところでも久保の影響力を感じさせた。
開始早々、マジョルカのゴールで幕を開けた
試合は4分、ホームチームのゴールで幕を開けた。ロングスローのこぼれ球に素早く反応したMFアントニオ・サンチェスがミドルシュートを突き刺す。開始早々のゴールに、ゴール裏サポーターと一緒になって喜びを爆発させた。
それ以降は、1点を追いかけるソシエダが攻勢に出て、ポゼッションする時間が長くなる。マルティン・スビメンディがアウトサイドでボックス内の久保へパスを送りチャンスを狙うが、パスはカットされてしまった。
今度はお返しとばかりに、ボックス内でボールをキープした久保が冷静にスビメンディへパスを通したが――ダイレクトで打ったシュートはキーパーに弾き出された。
対するマジョルカは、前線の高身長FWムリキへのロングパスが増えていった。