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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「日韓最大の差は選手層だ」英国記者がホンネで日本・韓国・オーストラリア戦力比較…“森保監督と同じ広島OB”60歳指揮官に有能説が
posted2024/01/30 17:02
text by
マイケル・チャーチMichael Church
photograph by
Masashi Hara,Etsuo Hara/Getty Images
日本の永遠の宿敵、韓国の現代表には、ひとつの大きな疑問がついて回る。ユルゲン・クリンスマン監督は、本当に“アジアの虎”(韓国代表の愛称)を率いるのに相応しい人物なのか、と。
それは昨年3月にこのドイツ人指揮官が就任してから、ずっと問われてきたクエスチョンだ。
遠隔操作で指示を送ってきたクリンスマンは…
現在カタールで開催されているアジアカップにおける彼らの足取りを見るかぎり、ノーと答える人が大半だろう。広く報じられているように、クリンスマンはこの職務を引き受けながらも、ほとんど韓国に滞在せず、自宅のあるカリフォルニアから遠隔で指示を送っていた。それで結果がついてくるならまだしも、就任から5試合で未勝利。すると指揮官は不安を募らせるファンに、「私のことはアジアカップ本大会の結果で評価してほしい」と伝えた。
蓋を開けてみれば、バーレーン、ヨルダン、マレーシアと同居したグループEで1勝2分の2位──現時点で彼を高く評価する人はいないだろう。先発メンバーだけをみれば、今大会最強のひとつと言えるのに、結果はそれにふさわしいものではない。それでもアメリカナイズドされた現在59歳の指揮官は、西海岸訛りのゆったりした口調で、ポジティブな言葉を発し続けている。
ソン・フンミン(トッテナム・ホットスパー)、イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、キム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)という欧州トップレベルで活躍する面々は、好調を維持したまま今大会に臨んだ。軽傷を抱えていたファン・ヒチャン(ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ)も、今季プレミアリーグで10得点を挙げている(得点ランキング首位のアーリング・ハーランドとモハメド・サラーは14得点。3位タイのソンは12得点)。
ストライカーの質は韓国の方が上だが
攻撃面、特にストライカーのクオリティーにおいては、日本より韓国が上だろう。
だがクリンスマン監督はソン・フンミンの能力を十全に引き出しているとは言えず、ここまでPKでの2得点にとどまっている。そのキャプテンよりも、背番号10をまとうイ・ガンインの活躍が印象に残っている──バーレーンとの初戦では1-1に追いつかれた後、ほぼ独力で2得点を加え、快勝の原動力に。同じスペインの名門クラブで研鑽を積んでいた久保建英と比べると、今のところ、イ・ガンインの方が目立っている。
ただし、守備面では日本に分がありそうだ。