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「NPB復帰の第1号になりたい」“阪神元ドラ1&新人王→戦力外”高山俊が退団後の初激白…リスタートの地に新参入の新潟を選んだ「納得のワケ」
posted2024/01/29 17:01
text by
酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph by
Takuya Sugiyama
1月中旬、高山俊が千葉県の施設で打撃練習を行うと聞き、久しぶりに打っている姿を見たくなった。
昨季、8年間プレーした阪神タイガースを戦力外になり、今季から入団する「オイシックス新潟アルビレックスBC」への合流が刻一刻と迫っていた。
「ちょっとアップしたら、すぐに打ちますから。もう午前中から動いているので」
ジャージ姿が引き締まっている。聞けば朝からトレーナーとトレーニングを行ってきたという。このオフは千葉の実家を拠点に動き、故郷で牙を研いできた。
「斜め45度後ろから」見る高山のバッティング
彼のバッティングを直接見るのは、スポーツ新聞の番記者時代以来で、数年ぶりだ。ルーキーの頃から、打撃練習をチェックするときは打席の斜め45度後ろからと決めていた。
甲子園でも、遠征先でも、キャンプ地の沖縄でも、バックネット裏の三塁寄りの角度から見る。構え方、右足の上げ方やテイクバック、ミートの瞬間など、あらゆる動きをとらえられるからである。
午後1時半。高山は緑色のネットに覆われた室内練習場の打席に入り、10mほど先の打撃マシンと向き合い、打ち始めた。その“斜め45度後ろ”から見てみた。タイガース時代の残像と重ね合わせてみる。すると、彼の「変化」が立ち現れてくる。まるで贅肉をそぎ落としたように、始動から球を捉えるまで、とても動きがシンプルになっていた。そのことを伝えると頷いて、今季の打撃のテーマを明かした。
「『1、2の3』の間合いじゃなくて『1、2』で打てるくらいにシンプルにする。自分の本来の良さを出すには、シンプルにしていくのがいいんじゃないかと思いました」