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「冨安健洋の声は少しも…」記者が感嘆した25歳DFリーダー“取材ウラ話”「叩きのめす、の表現にも責任感が」アーセナル仕込みのスゴみ
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byMasashi Hara
posted2024/01/27 17:00
最終ラインから声を響かせ、統率する冨安健洋。これぞ日本が誇るDFリーダーの佇まいである
前述した通り――久保を筆頭に、多くの選手が冨安から激しい守備を求める声がよく届いていたと証言している。
「この試合では守備時のコンパクトさは改善されたのではないですか?」と問うたとき、返ってきた答えはこうだった。
「『ベースに戻った』という表現の方が正しいと思います」
彼が発した声は……“少しも”嗄れていなかった。
アーセナルで戦う冨安にとっての“日常”なのでは
地を這うような大歓声に包まれるプレミアリーグ。その人気クラブであるアーセナルで戦っている男にとって、この日のように声を出し続けるのは、日常の行為だからなのではないだろうか。
『スポーツナビ』の新年インタビューで森保監督がこう語っていた意味が、ようやくわかった気がした。
〈日本サッカーが世界で勝っていくために、トミがアーセナルでやっていることを基準にして、代表チームのクオリティを上げていきたい〉