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「来年度は最強軍団が入ってくる」青学大・原監督は高笑い?…全国男子駅伝で快走“非強豪校”にも多士済々の大学駅伝「注目ルーキー候補たち」
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph bySatoshi Wada
posted2024/01/22 11:00
駅伝強豪校以外からも有力ランナーが集まる全国男子駅伝。いずれも来年度以降は大学駅伝でも注目される選手たちだ
区間8位の中川晴喜(神奈川/藤沢翔陵)、11位の尾熊迅斗(東京/東京実業)、13位の内堀勇 (山梨/巨摩→東洋大に進学予定)も、“都大路不出場組”の13分台ランナー。尾熊は1500mでは今季のランキング1位で、U-20日本選手権の同種目を制しており、そのスピードも魅力だ。
筆者が密かに注目していた福島の植村真登(いわき秀英)は、区間17位とまずまずだった。1500mの福島チャンピオンで、東北高校駅伝では区間賞を獲得している。中学時代は3000mで全国5位の実績があるが、高校2年時はケガで目立った活躍がなかった。ケガが癒えた今季飛躍を遂げており、同じいわき市出身の16年前の柏原と重なる部分があったことが注目していた理由だ。
福島には都大路1区5位と快走したスーパー1年生の増子陽太(学法石川)や、県内では増子の前に立ちはだかる谷中晴(帝京安積、今回は膝のケガで欠場)がいるが、彼らを差し置いて1区に抜擢された。
区間20位の成合洸琉(宮崎/宮崎日大→明大に進学予定)は、県高校駅伝で13分台ランナーにも競り勝っており、やはり力がある。自身のベストは14分00秒と13分台にあと一歩だ。
駅伝強豪校「以外」の選手にも注目!
今回はEKIDEN NEWSを主宰する西本武司氏との会話で、「都大路を走った疲労度を加味すれば5000mのランキング通りにはならない」というド正論から“都大路不出場組”に注目して1区を見ていた。
ここまで来ると、この世代の日本人トップの座を守ってきた折田の無双ぶりを最後まで見てみたかった気もするが、その一方で、駅伝強豪校以外の選手も参加する大会だからこそ、16年前の柏原のような活躍を見せるランナーの登場にも期待していた。そんななかでの川原の快走には思わず胸が熱くなった。
もちろん他の高校生区間を走ったランナーにも原石はたくさんいた。彼らの今後の活躍にも期待を込めて注目していきたい。