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ド派手な金髪、ツーブロックにバチバチメイク…“オシャレスプリンター”和田麻希(37歳)が語る現役時代「当時は『大和撫子』が求められたのかな」
posted2024/01/18 11:03
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph by
AFLO
2009年ベルリン世界選手権女子4×100mリレー代表で、現在はミズノブランドアンバサダーを務める和田麻希さん(37歳)。日本選手権17年連続出場、13回の入賞を果たすなど、長年にわたり女子短距離界のトップ選手として活躍してきた。
その髪型やメイクにも個性が光り、“オシャレなアスリート”の先駆け的存在でもあった。現在より女性アスリートが着飾ることへの風当たりが強い時代のなかで、彼女はどのように自身のスタイルを作り上げてきたのだろうか。〈全3回の初回/第2回、第3回に続く〉
サイドを刈り上げ、片側を長く伸ばした個性的なヘアスタイルやくっきりとしたメイク――。和田麻希といえば、そんな“強いビジュアル”が真っ先に思い浮かぶ。
「大学の部活に初めて行ったとき、金髪だったんですよ(笑)」
取材の冒頭、早速“和田麻希らしい”エピソードが飛び出した。
長年、女子短距離界で活躍した和田
和田は、長年にわたり女子短距離界を彩ったスター選手だ。日本選手権には龍谷大1年生だった2005年から2021年まで17年連続出場、うち13大会で入賞を遂げている。09年ベルリン世界選手権4×100mリレーをはじめ、アジア選手権やIAAFコンチネンタルカップで日本代表として活躍。多くのファンに惜しまれながら、21年秋に引退した。
現役時代はスタイリッシュなメイク、個性的なヘアスタイルにも注目が寄せられる存在だった。中学から陸上競技を始めた彼女だが、その頃からオシャレへのこだわりが強かったのだろうか。
「そうですね、化粧はめっちゃ好きでした。西京高時代はメイクが禁止されていたのですが、『眉毛だけは描かせてください!』って先生にお願いして。当時は眉毛を剃る時代だったので、化粧しないと本当に無かったんです。私は目つきがキツいほうだったし、逆に『周りを睨みつけてる』って悪影響が出ちゃうからと……(笑)」