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[3年生トリオが明かす]2011年早稲田大学「最強世代の栄光と葛藤」
posted2024/01/02 09:01
text by
和田悟志Satoshi Wada
photograph by
Shigeki Yamamoto
実績抜群の選手が集い、早大に黄金期をもたらすはずが、同学年に“山の神”が現れ、頂点への道は険しくなった。13年が経った今、苦難の末に辿り着いた優勝を振り返る。
「俺らの代で早稲田を強くしよう」
高校卒業後の進路を考えていた八木勇樹は、先に早大進学を決めた三田裕介からこんな連絡をもらった。三田とは高1の頃から試合や合宿で一緒になることが多く、仲が良かった。中学時代から兵庫県内で八木とライバル関係にあった中山卓也も、早大への進学が決まっていた。
その夏のインターハイ5000mでは日本人1位が八木、2位が三田、3位が中山だった。さらに国体7位入賞の矢澤曜も入学するという。北京五輪出場の竹澤健介を擁し、2008年の第84回大会で総合2位だった早大に黄金期が訪れる――誰もがそう思っただろう。八木が入学時を振り返る。