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大谷翔平+ドジャース=“日本と縁深い”巡り合わせ「憧れるのはやめましょう」ベッツらが新同僚、日本人最多81勝は野茂英雄…“本塁打王”も? 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byRonald Martinez/Getty Images

posted2023/12/11 20:00

大谷翔平+ドジャース=“日本と縁深い”巡り合わせ「憧れるのはやめましょう」ベッツらが新同僚、日本人最多81勝は野茂英雄…“本塁打王”も?<Number Web> photograph by Ronald Martinez/Getty Images

2023年の大谷翔平とベッツ。「憧れるのはやめましょう」とはWBC決勝前の言葉だが、ドジャースで同僚になるなら、多くの人が憧れるに違いない

野茂英雄:7年 191試81勝66敗0S 1217.1回1200振 率3.74
石井一久:3年 86試36勝25敗0S 473回382振 率4.30
木田優夫:2年 6試0勝1敗0S 16.2回13振 率2.16
斎藤隆:3年 180試12勝7敗81S 189.2回245振 率1.95
黒田博樹:4年 115試41勝46敗0S 699回523振 率3.45
前田健太:4年 137試47勝35敗6S 589回641振 率3.87
ダルビッシュ有:1年 9試4勝3敗0S 49.2回61振 率3.44

 村上雅則以来の日本人メジャーリーガーとなった野茂が最初に着たのがドジャーブルーのユニフォームだった。野茂の活躍がなければ、今の日本人メジャーリーガーたちはいなかったかもしれない。野茂は1995~98、2002~04年の通算7シーズンにわたってドジャースで投げた。デビューの1995年には最多奪三振のタイトルを獲得。翌96年にはノーヒットノーランも記録している。

 石井は左腕先発投手として2度の2ケタ勝利、斉藤は36歳でドジャースのマウンドに立ち3シーズン、クローザーとして活躍。木田優夫は2シーズン、6試合に登板した。黒田博樹も4シーズンで二度の2ケタ勝利、前田健太も4シーズンで3回2ケタ勝利。このように、投手は活躍した選手が多い。一方で、野手は2人。

中村紀洋:1年17試39打5安0本3点0盗 率.128
筒香嘉智:1年12試25打3安0本2点0盗 率.120

 共に日本屈指の強打者だったものの、ドジャースでは活躍できず、短期間の在籍に終わっている。この2人は本塁打を打っていないが、野茂英雄が4本塁打、石井一久、前田健太も1本ずつ本塁打を打っている。ドジャースでは盗塁を記録した日本人選手はまだいない。

沖縄生まれロバーツ監督、大谷も“歴史の1人”に

 ちなみに「日本生まれの選手」となると、この顔ぶれにもう1人加わることになる。ほかならぬドジャースの現監督、デーブ・ロバーツは、沖縄県那覇市生まれ、母が日本人。ドジャースで302試合に出場して7本塁打している。

 大谷翔平がドジャースのユニフォームを着ることが可能になったのは、2022年MLBが「ユニバーサルDH」を導入し、ナショナル・リーグも指名打者制となったから。この制度改革がなければ大谷の選択肢はそれ以前からDH制を敷いていたアメリカン・リーグに絞られていたはずだ。

 そうした「歴史の巡り合わせ」もあって、大谷翔平はドジャースに移籍したことになる。早くも来季が楽しみだ。

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