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ソフトバンクが放出「足のサイズ31…衝撃のロマン砲」に“ある予感”…日本ハムが欲しがった水谷瞬とは何者? 本人が明かす現役ドラフト「当日の電話」
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byKotaro Tajiri
posted2023/12/10 06:00
ソフトバンクから日本ハムへの移籍が決まった現役ドラフト当日。球場を後にする水谷瞬
現役ドラフト当日「電話の瞬間」
今季のウエスタン成績は自己最多83試合出場を果たしたものの、打率.259、4本塁打、35打点と決して派手な数字を残せたわけではない。ただ、シーズン序盤はなかなか調子が上がらず三軍に落ちた時期もあった。そこから後半戦に這い上がり、8月以降だけのウエスタン成績を見れば打率.301、3本塁打、24打点と若手プロスペクトと呼ぶにふさわしい数字を残してみせた。打撃に期待できる右打者が枯渇するチームの中、一軍昇格を期待する声も少なからず上がっていた。しかし、外野手は近藤健介や柳田悠岐、周東佑京、柳町達らがいて激戦区。彼らとは違って右打ちだったものの守備力が劣るという見立てもあって昇格は叶わなかった。
ただ、打撃向上の兆しが見えていた他に、とにかく今シーズンは体つきが一段と逞しさを増した。登録上は身長193cm、体重99kg。これだけでも十分なスケール感だが、実際目の前にするとこの数字よりも胸板が分厚く、腕周りも太もも周りも逞しく感じる。
件の現役ドラフト当日。
水谷は自宅にいたところ球団から連絡が入り、スーツを着て球団事務所を訪れた。
「現役ドラフトの日だと分かってたので、電話をいただいたときはそこまで動揺はなかったかなと(いう)感じはしています。もしかして、とまでは思ってないんですけど、頭の片隅にはなくはなかったかなっていうレベルです」
「ホークスを離れるのはやっぱり寂しい」
新天地の日本ハムのイメージについては「年代が近い選手が結構主力として出てるイメージもありますし、やっぱりいい選手は多いのかなと思います」と語り、新庄剛志監督についても「直接お会いしたことはないので実際どんな方なのか分からないんですが、テレビとかで見る感じではものすごく明るい方なのかなってイメージはあります」と話した。