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ソフトバンクが放出「足のサイズ31…衝撃のロマン砲」に“ある予感”…日本ハムが欲しがった水谷瞬とは何者? 本人が明かす現役ドラフト「当日の電話」

posted2023/12/10 06:00

 
ソフトバンクが放出「足のサイズ31…衝撃のロマン砲」に“ある予感”…日本ハムが欲しがった水谷瞬とは何者? 本人が明かす現役ドラフト「当日の電話」<Number Web> photograph by Kotaro Tajiri

ソフトバンクから日本ハムへの移籍が決まった現役ドラフト当日。球場を後にする水谷瞬

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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 隠れた逸材がゴロゴロいる――ソフトバンクは選手数が多く層も厚いため、一軍での出番が限られている若手や中堅層が複数名おり、他球団にとっては“宝の山”とされている。

 昨年の現役ドラフトで、まさにそれが証明された形だ。一軍先発ローテに定着できなかった大竹耕太郎は阪神に移籍。するとソフトバンク最終年の昨季は2試合0勝2敗、防御率6.43だった成績が、今季は21試合12勝2敗、防御率2.26と大ブレイクを果たし、阪神38年ぶり日本一の原動力となった。

ビックリ昇給…元ソフトバンク組の活躍

 オフのプロ野球報道を賑わす契約更改でも“元ソフトバンク”組の大幅昇給が目立っている(以下の金額はいずれも推定)。昨オフに近藤健介のFA移籍に伴う人的補償で日本ハムに移籍した田中正義は今季途中から守護神の座に就き、47試合登板で2勝3敗25セーブ8ホールド、防御率3.50をマーク。今季年俸1200万円から3倍となる3600万円でサインした。契約更改でアップ提示を勝ちとったのはプロ7年目オフにして初めてのことだった。

 さらに阪神・加治屋蓮は今季年俸3000万円から倍増の6000万円(51試合、1勝5敗16ホールド、防御率2.56)、ヤクルト・小沢怜史も1100万円から3000万円(29試合、6勝4敗、防御率3.02)となり、ロッテ・茶谷健太は1100万円から2000万円(79試合、打率.284、0本塁打、9打点)に。

 果たして、先ごろの12月8日に開催された第2回現役ドラフトでソフトバンクから一体誰が、どの球団に移るのか。

 その人物こそ、水谷瞬。日本ハムへの移籍が決まった。

 「第2の大竹耕太郎」となり得るのか――。

「足のサイズ31cm」水谷瞬ってどんな選手?

 水谷は22歳の若手外野手。今季までの5年間で一軍出場は一度もないが、超がつくほどスケールの大きな“ロマン砲”として期待され続けた右打者だ。

 愛知県出身で、ナイジェリア人の父と日本人の母のあいだに生まれた。身長193cmで足の大きさは31cm。石見智翠館高校時代に甲子園出場はなかったが、140m級の本塁打をかっ飛ばしたのをソフトバンクのスカウトが惚れ込んで獲得。新入団発表の場では目標とする選手に「ヤンキースのスタントン選手です」と米大リーグを代表するスラッガーの名を挙げて会場をどよめかせた。

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