箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
箱根駅伝の“前哨戦”を圧勝、駒澤大の監督がそれでも「青学大」を警戒するワケ「やっぱり合わせてくる」「箱根では油断できない」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byYuki Suenaga
posted2023/11/07 06:00
藤田敦史監督の選手起用と選手の走りがバッチリかみあって全日本大学駅伝を完勝した駒澤大。強さが際立ったが、語られたのは…
駒澤大は、これで今季、2冠を達成。前人未踏の2年連続3冠を達成すべく、箱根駅伝に臨むことになる。駒澤大と青学大、国学院大、中央大との間には差があるように見えるが、今回の結果を踏まえて藤田監督は箱根で警戒するチームに青学大の名前を挙げた。
箱根では油断はできない
「最後の2区間の距離が長くなったところで青学大が上がってきたことを考えると、距離が長くなればなるほど青学大はやっぱり合わせてくるなというのをすごく感じました。箱根では油断はできないと思いましたね」
青学大は伝統的に長い距離を踏む練習を継続し、それゆえに1区間20キロを超える箱根で強さを誇る。今回、主力を投入した前半で苦戦したが、後半に盛り返した中央大や3位に入った国学院大にもチャンスはあるだろう。箱根も3チームがライバルになるが、それでも駒澤大の力は一つ抜けている。
全日本が終わったらメンバー選考はリセット
その戦力を下支えしているのが、分厚い選手層だ。
出雲では6名、全日本ではその6名に2名が加わり、優勝した。藤田監督は、「この編成は出雲から全日本までの期間が短いので、6＋2で行く事を考えた」という。だが、箱根までは2カ月ほどある。この期間に調子を上げる選手、一方で故障する選手が出てくることもあるので、「全日本が終わったらメンバー選考はリセットする」と選手に伝えているという。
箱根は鈴木、佐藤、篠原の3人のエースに7人が脇を固める編成になるが、残り7人枠とて入るのは容易ではない。
上級生が強すぎて1年生に出番がなかなかまわってこない
安原は、「厳しい競争が待っている」という。
「出雲、全日本を走っても関係ないです。長い距離が強い選手がいるし、故障から戻ってくる選手もいる。これから、またメンバーの選考レースで自分をアピールしていかないといけない。2年前は、箱根の選考レース（世田谷246ハーフ・113位）で消極的な走りをしてしまい、区間配置のエントリーで補欠になり、当日変更で箱根をなんとか走れました。そういう緊張感があるのは自分的には嫌ですけど、チームとしては良いと思いますし、それが結果にも繋がっています」
