プロ野球亭日乗BACK NUMBER
「もっとええバントしてくれた方が…」阪神・岡田彰布監督が悔やんだ伊藤将司の“ワンプレー”「紙一重やと思うよ。はっきり言うて」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byNanae Suzuki
posted2023/11/01 16:10
本拠地・甲子園に戻るも、1勝2敗となった岡田阪神。4戦目以降の巻き返しはあるのか…
「でも、あのチームの本当の強さは守りだったと思います。バースだって守備範囲はそんなに広くはなかったけど、手元が器用で送球を捕ることや、自分の周りの打球の捕球は意外と上手かった」
こう語っていたのは当時、三塁を守っていた掛布さんである。そして当時、二塁の岡田監督とコンビを組んでショートを守っていた平田勝男ヘッドコーチも、守備への自信をこんなふうに語っていた。
「キャンプから(岡田監督と)二人でこれでもかというくらいに二遊間のコンビネーションの練習を繰り返していた。二遊間を抜かれる気はしなかった。それくらい守備には自信があった」
岡田監督「もう全然、切り替えられるよ」
短期決戦、しかも日本シリーズのような大舞台になればなるほど、1つのミスから試合の、シリーズの流れはガラッと変わってしまう。そしてその1つのミスが生まれやすいのが守りなのである。
だからきちっと守れるチームは強いし、守り切ることが大事だということだ。
「まあ1つ追い越されたけど、また明日ある。もう全然、切り替えられるよ、そらもう」
試合後に自分に言い聞かせるように、こう語ったのは岡田監督だった。
もう一度、守備さえ締め直せれば、引きずる負けではないのかもしれない。