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パリ世代エース細谷真大と新戦力が光ったメキシコ戦4-1…バイエルン福井太智に快速ウイング、“持ってる”FW内野航太郎の魅力は何だ?
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byYuki Matsuo
posted2023/10/16 11:17
メキシコ相手にゴールを挙げた細谷真大。4-1の勝利ではエースと新戦力の充実が見られた
横浜F・マリノスユースからトップ昇格を逃し、今年5月のU-20W杯のメンバーからも落選したが、追加招集となったアジア競技大会で4ゴールをマーク。今回も藤尾翔太(FC町田ゼルビア)の途中離脱で緊急招集となったが、後半頭から細谷に代わって出場機会を掴み、決定機を呼び込んだ。
63分のチャンスはGKに塞がれ、74分のシュートはバーを越えたが、3度目の正直とばかりに、82分の近藤からのマイナスクロスを確実に蹴り込んだ。
「外すことには慣れているというか、量で勝負するタイプなので。外したことに関して、気持ちを切り替えるというより、何も思ってないですね。失うものもないですし」
そう、さらっと言ってのけるメンタリティは、ストライカーそのもの。ふてぶてしくゴールを狙い続ける姿は、同じように大学生ながらU-21日本代表に選ばれていた4年前の上田綺世(フェイエノールト)に通じるものがある。
反町技術委員長も歓迎するストライカーの登場
「内野はアジア大会も今回も、最初はメンバーに入っていたわけじゃない。特に今回はアジア大会が終わったばかりで本当は呼べないんだけど、(筑波大学の)小井土(正亮)監督がオーケーしてくれた。そうしたら決めるわけだから。そこで掴めるか、掴めないかは本人次第だからね」
細谷、藤尾に続くストライカーの登場を、反町技術委員長も歓迎していた。
10月17日の対戦相手であるU-22アメリカ代表は、パリ五輪出場をすでに決めており、おそらくこの世代のベストメンバーを揃えてくるはずだ。
若き日本代表はチームとしての積み上げを示したいところだが、同じ会場でのゲームとなるため、ピッチ状態はさらに悪くなっているかもしれない。だとすれば、新戦力の台頭に刺激を受けているだろう選手たちのパフォーマンスに期待したい。例えば、メキシコ戦でベンチスタートとなった藤田や鈴木唯(負傷の影響もあったが)、バングーナガンデ佳史扶(FC東京)あたりの反発力に。