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浅田真央32歳が“トリプルアクセル”に再挑戦!「キックボクシングやってみたいですね」 第3弾アイスショー構想と共に明かした“夢”
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2023/09/21 17:01
準備期間を含め2年にわたる全国ツアー『BEYOND』を終えた浅田真央さんが、第3弾となる新たなアイスショーの構想を語った
「レオ(小林レオニー百音)は、一番若くて、本番前も全然緊張しないんです。大千秋楽の時は、本番30分前に『今日はオンタイムで行きます』と言われて、急に気持ちが焦ってしまったんです。でも、レオは本番直前に「ヤバイ~!」って言いながら笑っていて。焦りを楽しんでいる感じが面白くて、私もつられて笑って和んだということがありました。そしてエルニ(マルティネス・エルネスト)は、いつも私が考えないような感想を言ってくれて、それが新鮮で助けられることが多かったです。(今井)遥ちゃんは常に冷静なので、いつも私の隣にいて支えてくれました」
それぞれのスケーターは、年齢も経歴も、個性も違う。その11人が一体となって、90分ノンストップのショーを届けた。
「1時間半の中で、それぞれの良さ、カラーを存分にお見せしたいと考えていました。個性を活かすのにどうやったか、ですか? そうですね、締め付けないことですね。ある程度のイメージや役割は決めますが、ソロ演技のプログラムなどはポンっと渡して『自分が思うように滑って』って任せました。そのことで、それぞれの魅力がどんどん磨かれていったと思います。(松田)悠良は、子供の時に私のアイスショーを見て『いつか真央ちゃんと滑りたい』という夢を持っていたと聞かされて、本当に嬉しかったです。私の想像以上に輝く演技をしてくれました。(中村)優はジャンパーとして頼もしく成長してくれましたし、タカ(山本恭廉)は、普段は静かで控えめな性格だけれど、滑ると力強くて誰よりも目を引く滑りをしてくれました。(小山)渚紗は、繊細で美しい独自の滑りを見せらせるタイプ。(今原)実丘は、滑りも普段の性格も笑顔満点で、見ている人が幸せになれるスケート。本当にそれぞれの個性が活かされるショーになったと思います」
第3弾のアイスショーの構想
自身2つ目の全国ツアーが終わったばかり。しかし内なる炎は、燃えていた。すでに第3弾のアイスショーの構想を練り始めているのだ。
「まだ誰もアイスショーをやったことのない“とある場所”を考えています」
「とある場所」という言葉に、思わずヒントを聞きたくなって、「オペラ・オン・アイス」のような史跡を使ったものか、と尋ねてみた。「オペラ・オン・アイス」は、ローマ時代の円形闘技場跡地を会場に、カロリーナ・コストナー(イタリア)やステファン・ランビエル(スイス)らが出演し芸術的に高い評価を得たショーだ。