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「SAGAアリーナでプレーオフをやらせて欲しい」佐賀バルーナーズのヘッドコーチが「クビを覚悟」で県知事に直訴した理由とは? 

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大橋裕之

大橋裕之Hiroyuki Ohashi

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2023/09/26 17:01

「SAGAアリーナでプレーオフをやらせて欲しい」佐賀バルーナーズのヘッドコーチが「クビを覚悟」で県知事に直訴した理由とは?<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

佐賀バルーナーズの角田太輝選手。昨季はルーキーながらポイントガードとして出場を重ね、チームのB2制覇とB1昇格に貢献した

 その中で、プロ3シーズン目を迎える角田も、新シーズンに向けて準備を重ねている。B1で結果を出すため、フィジカル強化に努め、状況判断もさらに磨く必要性を認識済み。持ち味のスピードでディフェンスを突破できたB2と違い、B1では「どう相手を崩していくか、とても考えなきゃいけない」と見据えている。良い判断ができれば、得点やアシストが昨シーズン以上に伸び、チームの勝利へ直結するに違いない。

 また、B1に値する姿になるため、オフコートの活動にもチームとして力を入れていく方針だ。宮永HCは「クラブ自体のキャリアがまだ浅いので、地域でのイベントやクリニック活動も我々の仕事の一つ」と強調する。B1昇格を機に地元メディアに取り上げられる機会も増え、注目の高まりを感じている。「子どもたちにSAGAアリーナでやりたいと思ってもらえるような状況を作っていきたい」と語った。

 チーム唯一の地元出身選手である角田も、その考えは同じ。クリニック活動のほか、今夏は地元のお祭りにも参加してバルーナーズを通して佐賀を盛り上げようとしている。チームが果たす役割を、十分に彼は理解しているのだ。

開幕戦は昨季王者の琉球ゴールデンキングス

 その目標の実現に向けて弾みをつけるためにも、10月5日に迫る初のB1ホーム開幕戦は、クラブの今後を占う重要な一戦だ。相手は昨季の王者である琉球ゴールデンキングス。他のクラブに先駆けて行う特別なゲームでもあり、注目度は高い。

 宮永HCは「普通にやればこちらの大敗が大方の予想」というが、負けるつもりはさらさらない。「僕はこの初戦がチャンスだと考えています。面白い試合をしたい」と、闘志を燃やしている。角田も「B1でやるからにはトップを目指します。王者であっても負ける気はない」と、戦う姿勢をSAGAアリーナで見せる。

 いまだ負けなしのホームで創設6年目のバルーナーズが新たな歴史を作る。

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