次なるステップは来年夏のパリ五輪だ。チームとしては出場を決めたが、選手としてはロスターの座が約束されているわけではない。今からワールドカップ前のような、ロスターを勝ち取るための熾烈な競争が再び始まる。

「若い選手もたくさんいますし、Bリーグでも自分より秀でてるポイントカードはたくさんいると思ってるんで。パリオリンピックに向けて、しっかりと1年間準備して、またトムさん（ホーバスHC）に選出されるようなプレーヤーになりたいなと思います。

　やっぱりスポーツ選手にとってオリンピックっていう舞台は誰しもが立ちたい舞台だと僕は思っているんで。そのために、いろんな決断をしてきたつもりなので、パリオリンピックは絶対出場できるように日々練習したいなと思います」

　そして、その先には海外チームとの契約という目標もある。その準備として、6月末には、八村塁や渡邊雄太ら、NBA選手を多くクライアントとして抱えるエージェント会社、ワッサーマンと契約している。

　すでにワールドカップ後には、ホーバスやゲインズらのもとに、いくつかのNBAチーム関係者から「彼はNBAでもやれると思うか？」「海外に出る意思はあるのか？」といった問い合わせがあったという。今すぐに契約オファーとはならなくても、今後、スカウティングすべき海外選手のリストに入ってきたことは確実だ。

©︎Kiichi Matsumoto

　河村は言う。

「やっぱり海外に行ってプレーしたいって気持ちは強い。タイミングだったりっていうのをしっかりと考えながら……。ワールドカップ（など世界大会）で世界レベルを相手に戦っていくためには、身近にそういった世界レベルの選手たちと練習したり、いつでも戦える状況があるのっていうのはすごくいい経験だと思うし、自分の成長にも繋がるって僕は思っているので、チャンスとタイミングをしっかりと見て、挑戦したいなと思います」