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ボブ・サップにクラウス…格闘レジェンド敗北の「いったいナゼ?」 大物たちがハマった“1分間格闘技”ブレイキングダウンの罠 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2023/08/31 17:01

ボブ・サップにクラウス…格闘レジェンド敗北の「いったいナゼ?」 大物たちがハマった“1分間格闘技”ブレイキングダウンの罠<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

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朝倉未来「過信している部分もあったんじゃないか」

 朝倉未来は、彼らの敗戦に「ブレイキングダウンの選手たちが活躍したのは嬉しいけど、悲しさもありますね」とコメント。そしてこう続けた。

「別競技なので慣れているほうが強いというのもある。過信している部分もあったんじゃないかなと。1分だからあまり練習しなくてもいいとか、そういう気持ちが出た部分もあると思います」

 試合に臨むモチベーションにも差があっただろう。ブレイキングダウンの常連選手にとっては、ここで勝つことこそ活動の生命線。クラウスに勝った西谷は、相手を「最高の踏み台」と評していた。彼は6月のRIZINでKO負け。再起戦という意味でも気合いが入っていた。試合中に出した飛びヒザ蹴りは、RIZINでカウンターを合わされた攻撃だ。飛びヒザを出して負けた屈辱を飛びヒザで払拭しようとしたのである。

 バンナ以外の選手たちは、ブレイキングダウンという独自で新しい大会そのものに“喰われた”のかもしれない。ブレイキングダウンで勝つには、ブレイキングダウンで勝つための強さが必要だ。

ブレイキングダウンが問い直す「格闘技の価値観」

 朝倉未来は今後の展開について、国内プロ団体との対抗戦を考えているという。

「プロで日の目を浴びてない選手、あまり練習もしてないのに、とブレイキングダウンの選手に嫉妬している選手がいたらチャンスになる。実力を分からせてやるという気持ちできてくれたら面白い」

 実力もないくせに目立ちやがって、といったブレイキングダウンへの批判を逆手に取っての対抗戦プランだ。朝倉は以前から「プロ選手もブレイキングダウン(の人気と注目度)を利用してくれればいい」と言っていた。

 表面的には不良、喧嘩自慢が暴れ、その一方で格闘技の価値観を揺さぶり、問い直す。だからブレイキングダウンは面白い。

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