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甲子園球児の“イケてる見た目”が激変していた「細眉、今は誰もやってないですね」「帽子のツバはまっすぐ」…それでも残る“根性論”ハチマキ 

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梅津有希子

梅津有希子Yukiko Umetsu

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photograph byNanae Suzuki

posted2023/08/16 20:06

甲子園球児の“イケてる見た目”が激変していた「細眉、今は誰もやってないですね」「帽子のツバはまっすぐ」…それでも残る“根性論”ハチマキ<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

ファッションやライフスタイルにおいても個性を重んじる現代、甲子園球児たちの流行はどのように変化しているのだろうか(写真はイメージ)

SNSで“流行差”が消えた?

 自由な髪型が増え、帽子のツバや型つけも個性を重んじる時代。アルプススタンドのブラバン応援を長年取材していても、制服の着こなしや持ち物に地域差がなくなってきているように感じる。北海道のある吹奏楽部出身の筆者は、吹奏楽コンクールの全国大会に出場したことがあるが、自分たちにはやはり「田舎者」という意識がどこかにあったし、東京代表の生徒たちがとてもまぶしく、垢抜けて見えたものだった。当時、制服の着こなしや髪型、バッグ、ソックスなどの流行はファッション誌で知る時代。今はそれがInstagramやTikTokなどのSNSになり、瞬時に最新情報が得られるようになったため、持ち物や見た目の地域差は薄まっているように思う。

 一方、ハチマキの文字やTシャツにプリントされているスローガンなどは、いまだに昭和なフレーズが目立つのが興味深いところ。今回甲子園で見かけたハチマキでいえば、「日本一」「根性」「必勝」「感謝」といった定番のほか、「愛と正義」「我武者羅」「下剋上」「天下一」といった具合で、「部活をがんばる高校生がこういうフレーズを好きなのは、今も昔も変わらないなあ……」などと思いながら眺めていた。

残る「根性論ハチマキ」のスゴさ

 根性論というと、現代では古い価値観とされ、ネガティブなイメージを持たれることも多いが、「目標に向かって、一生懸命ひたすらにがんばる」という根本的な考え方は変わっていないのではないだろうか。

 なかでも印象的だったハチマキは、宮崎学園アルプスで野球部員が巻いていた「九州男児」だ。無造作にマジックで書かれており、「ハチマキ、何て書く?」「宮崎だし、やっぱ九州男児だろ!」などと、みんなで笑いながら書いたのかなあ……と想像すると、とてもかわいらしく、微笑ましく思った。そして多様性が叫ばれる現代において、そうした根性論的なメッセージが依然として人気を集めている事実も、極めて興味深く感じた。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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