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「イノウエは殺し屋だな」あのメイウェザーの“叔父さん”が井上尚弥vsフルトンを絶賛…まさかの対決を予想「イノウエは“タンク”と試合したいんだろ?」

posted2023/08/04 11:08

 
「イノウエは殺し屋だな」あのメイウェザーの“叔父さん”が井上尚弥vsフルトンを絶賛…まさかの対決を予想「イノウエは“タンク”と試合したいんだろ?」<Number Web> photograph by Naoki Fukuda

井上尚弥“衝撃の右ストレート”を浴びてよろめくフルトン

text by

林壮一

林壮一Soichi Hayashi Sr.

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Naoki Fukuda

 井上尚弥がスティーブン・フルトンを8ラウンドKOで下し、4階級を制した5日後、米国ラスベガスでは4団体統一ウェルター級タイトルマッチが催された。WBA/WBC/IBF王者のエロール・スペンス・ジュニアと、WBOチャンピオンのテレンス・クロフォードの頂上決戦である。

 28戦全勝22KOのスペンスと、39戦全勝30KOのクロフォードの対決をPPVで中継するSHOWTIMEは、「パウンド・フォー・パウンドKINGが決まる一戦」と表した。だが、この両者に井上尚弥が加わることは、ボクシングジャーナリズムに身を置く人間なら、誰もが理解していた。

 統一ウェルター級タイトルマッチの会場となったのは、T-モバイルアリーナ。ボクシング史にいつまでも残るであろうウェルター級統一戦は、1万9990人の観衆の前で20時33分にゴングが打ち鳴らされた。

思わぬ再会「よぉ、久しぶりじゃないか」

 その5時間前、アリーナ南東ゲートの外側に設けられたメディア用テントでは、取材陣に軽食が用意された。

 大一番を前に筆者も腹ごしらえをしておこうと、ビュッフェスタイルで並べられた列に加わると、「よぉ、久しぶりじゃないか」と声を掛けられた。フロイド・メイウェザー・ジュニアの叔父(フロイド・メイウェザー・シニアの末弟)である、ジェフだった。

「ジェフがメディア?」と不思議に思って訊ねると、「YouTubeで『メイウェザー・チャンネル』をやっているから、俺も取材者だ」と笑った。

 マイナー団体ながら、IBOスーパーフェザー級王座に就いたことがあり、オスカー・デラホーヤのデビュー5戦目の相手も務めている(4回TKO負け)。IBFウェルター級1位だった長兄のフロイド・シニア、WBAスーパーフェザー、WBCスーパーライトと2階級を制した元世界チャンプの次兄、故ロジャーに比べれば派手さはないが、ウェスタン・ミシガン大でグラフィック・アートを専攻し、地道にトレーナー業を続けてきた59歳だ。大学で得た知識がYouTubeに生かされている気がしなくもない。

「イノウエは殺し屋だ」

 再会の挨拶後、井上尚弥vsフルトン戦は見た?と訊くと、ジェフは「もちろんだ」と答えた。記者用の長机に並んで座り、ジェフの井上評を聞くことにした。

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