テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER

大谷翔平が英語で「俺が終わらせます!」番記者が見た“TVに映らない”伝説のWヘッダー「直前のしぐさが…」初完封+2本塁打→けいれんに兆候?

posted2023/07/31 17:14

 
大谷翔平が英語で「俺が終わらせます!」番記者が見た“TVに映らない”伝説のWヘッダー「直前のしぐさが…」初完封+2本塁打→けいれんに兆候?<Number Web> photograph by Duane Burleson/Getty Images

メジャー初完封+2本塁打という「伝説のダブルヘッダー」を戦った大谷翔平。その超人的な力は誰もが知るだけに……。

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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メジャーリーグを席巻する大谷翔平。日本ハム時代から長年にわたって取材する番記者が見た“テレビ中継には映らないショータイム日記”をお届け!今回は現地滞在での円安+物価高など“現地滞在事情”とパイレーツ戦編、「メジャー初完封+2本塁打」など伝説のダブルヘッダーとなったタイガース戦編と、計2回にわたってお届けします!(#1につづく)

《7月25日 タイガース戦:現地中継スタッフ「なんでその3球団なんだ?」》

 試合前のこと。現地中継スタッフなどデトロイトメディアが大谷のフリー打撃を撮ろうと、ベンチ前で待ち構えていた。

旧友ロレンゼンとは楽しそうだったが三振の判定に…

 大谷は2021年から蓄積疲労を回避する目的で、フリー打撃を行っていない。また、過去に屋外で打たない理由について「外で打つともっと飛ばしたいとなり、余分な動きが出てくる」と話したこともある。それでも、気分転換に屋外に出てくることもあり、今季は4月18日のヤンキース戦と5月23日のレッドソックス戦、7月7日のドジャース戦の3度だけである。

 その事実を説明すると――現地中継のスタッフは「なんでその3球団なんだ? それは意味があるのか?」と興味深そうに問いかけてきた。トレード期限が迫る中、大谷の移籍先候補にも挙がる名門球団。意外な考察と注目度の高さに改めて驚かされた。大谷はその後キャッチボールに姿を現し、昨季までエンゼルスでプレーしたタイガースの右腕ロレンゼンと話し込み、旧交を温めた。

 試合は3打数無安打だったが、2四球2得点で勝利に貢献した。2点リードの6回2死一塁、1ボール2ストライクから外角低めの直球を見逃したがストライク判定で三振。最初は苦笑いで首を振っただけの大谷だったが、ベンチに戻るとトリップ・ギブソン球審に向かって、いら立ちをぶつけるように何度も言葉を発した。

 右手でそれを制したネビン監督も「ショウ(大谷)があのように球審に何かを言う姿を見たことがない」と驚くほどの怒りだった。

“登板1日前倒し”の舞台ウラ

《7月26日 タイガース戦雨天順延:前倒し登板でも用意周到、電撃トレード加入には…》

 試合開始約4時間前に雨天順延が決定。その時点ではまだ雨は降っていなかった。球場に向かうと投手陣を中心にグラウンドで練習が行われていた。タイガースの右腕ロレンゼンが左腕サンドバルらと抱き合う姿があった。屋内で調整した大谷は、練習後は水原一平通訳らと談笑しながらバスに乗り込んだ。

【次ページ】 ベンチで監督に「I'm finishing!」

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