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「オオタニは才能豊か」不調だった大谷翔平を指揮官が“それでもホメた”納得の理由…ダルビッシュとネビン監督が語った「大谷のスゴさ」の共通点
posted2023/07/07 17:22
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
ダルビッシュ有が柔和な表情を浮かべ笑っていた。
「ですね(笑)。でも、見ることは出来るんで、僕としては楽しいですけど」
海からの風が心地よく感じる快晴のサンディエゴ。3日からパドレスとエンゼルスが今季最初で最後の3連戦を戦った。自身と大谷翔平の世紀の投げ合いになる可能性もあったが、投打の対決もお流れとなってしまった。彼が対戦を楽しみにしていたことを冒頭の言葉が物語る。
6月末、ダルビッシュは米国でいうところの『ストマック・フルー』、ウイルス性胃腸炎で体調を崩してしまった。体調管理には万全を期す彼にとっては珍しいこと。それでも仕方ないことと割り切った。
「お子さんがいらっしゃる方はわかると思いますけれど、毎週、誰かが病気になるので。たまにはそういうこともある。けれどそこまで悪くなることはないので」
子ども5人を抱える大家族。お父さんの顔を覗かせたダルビッシュには親近感が湧いた。
対戦した投手が語る大谷翔平「あのスイングは間違いなく…」
3連戦。パドレス投手陣は大谷翔平を10打数無安打2四球に抑え込んだ。大谷が3試合連続で安打がなかったのは今季初めて。3戦目に大谷を二塁ゴロ3本に抑え込んだ先発右腕セス・ルーゴは安堵の表情を浮かべて言った。
「打者として、彼がアグレシッブであることは知っていた。パワーもある。とても優秀だ。僕は低めへボールを集め自分のベストを尽くした。彼を打ち取ることができてハッピーだ。あのスイングは間違いなくパワーがある。彼の弾丸を喰らわないで良かった(笑)」
ルーゴはシンカーとウイニングショットの鋭く縦に落ちるカーブを低めへ集めた。しかし、彼の言葉からもわかるように『ひとつ間違えれば』弾丸となるのが大谷。細心の注意を払っての投球を心がけたことが窺える。