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「プロレスに対する意欲が落ちていた」スターライト・キッドの“くすぶり期”は終わったのか? 人気覆面レスラーが心を焦がす“特別な相手”
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2023/07/06 17:02
スターダムで活躍する人気覆面レスラーのスターライト・キッド。真夏の女王決定戦『5★STAR GP』に向けて、意気込みを語った
大江戸隊“同門対決”では「凶器が飛び交うかも」
再び脚光と注目を浴びるために、キッドはシングルのベルトを狙いにいく。中野たむの赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)、岩谷麻優のIWGP女子王座、もちろん白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム王座)の新王者となったMIRAIも視野に入っている。その前に、7月23日に大田区総合体育館で開幕する真夏の女王決定戦『5★STAR GP』がある。例年通り、レッドスターズとブルースターズの2ブロックに分かれてのリーグ戦だ。
キッドは『5★STAR GP』の対戦カードを見ながら語った。
「負けたくないヤツ、意識して勝たなくちゃいけないヤツがごろごろいる。レッドはどれもみんなおいしい相手なんだよね。岩谷麻優(9月30日、横浜武道館)とは3年連続の最終戦か……」
2021年、キッドは引き分けでも決勝進出のチャンスがあったが、もう一歩という所で岩谷のドラゴン・スープレックスに沈んだ。また2022年も好位置につけていたものの、優勝したジュリアに勝ち点2及ばず決勝進出を逃した。今年も、最後に岩谷という大きな壁が立ちふさがる。
「悔しいに決まってる。もう勝つことしか許されない」
IWGP女子王者の岩谷を破っての決勝進出なら、一気に2年分の借りを返す絶好の機会になる。日程を確認しつつ、キッドは気になる対戦相手について語った。
「刀羅ナツコ(8月13日、エディオンアリーナ大阪)。なにげに初シングルなんだよな。どうなるかわからない。重要な試合だと思うよ。凶器が飛び交うかもしれないけれど……。大江戸隊の同門対決は徹底的に本気のつぶし合いだからね。何をするかわからない。そう、楽しみの方がでかいね」
さらにキッドは続ける。
「鈴季すず(8月5日、石川・末広体育館)とはこの間の汐留で、しれっとシングルが組まれたね。でも、そこで決着をつける気はなかった。イスで叩いたら、ちょっと火つけちゃったかな。今回、同じブロックでよかった。去年の復讐のしがいがあるね。狂気的なすずで来てくれたらうれしい。鈴季すず、丸くなっちゃったんじゃない? 発言は尖っているかもしれないけど、プロミネンスをやめてからちょっと違う。私は荒々しいすずが見たい。私なら、その相手ができる」