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「プロレスに対する意欲が落ちていた」スターライト・キッドの“くすぶり期”は終わったのか? 人気覆面レスラーが心を焦がす“特別な相手” 

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原悦生

原悦生Essei Hara

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posted2023/07/06 17:02

「プロレスに対する意欲が落ちていた」スターライト・キッドの“くすぶり期”は終わったのか? 人気覆面レスラーが心を焦がす“特別な相手”<Number Web> photograph by Essei Hara

スターダムで活躍する人気覆面レスラーのスターライト・キッド。真夏の女王決定戦『5★STAR GP』に向けて、意気込みを語った

 キッドはマスク越しにニヤリと笑った。 

「中野たむ(9月3日、広島サンプラザホール)、上谷沙弥(8月26日、名古屋国際会議場)、なつぽい(7月23日、大田区総合体育館)。全部、意味のあるカードだと思う。12試合から3試合減って9試合。どんなに落としても2つまでかな。落とすつもりなんかないけどね。そうじゃないと決勝に進めない。そろそろシングルのチャンピオンに返り咲きたい。優勝しなくても中野たむには挑戦できるとは思うけど、結果を出して挑みたいから。やっぱり、静かなキッドはつまらないよね」

「AZMは特別」スターライト・キッドが語った夢

 キッドは6月25日に行われたクイーンズ・クエスト(QQ)との金網マッチを話題にあげた。屈辱の敗北を喫した大江戸隊にとっては、避けて通れない話題だ。

「QQにはイライラが溜まってるんだ。金網、結果は最悪だったよ。私が大江戸隊に入って2回目の全面戦争。そもそも自分が入ったきっかけが全面戦争だったんだけど、それからは大江戸隊のために動いてきた。自分と渡辺桃の抗争から始まったQQとの1回目の全面戦争では見事に桃が裏切って、面白い結果になったのに……」

 マスク越しでも、苦虫を噛み潰したような表情になったのがわかる。

「大江戸隊にはユニット同士の全面戦争で全勝しているというプライドがあった。それを鹿島沙希がぶち壊した。強制追放も当然だよ。大江戸隊がせっかく積み上げてきたものを、たった一人のせいで崩されたんだから。QQの『わーい、ハッピーエンドだ!』みたいな状況も気に食わない。でも、AZMは特別。去年の記者会見でも言ったけれど、AZMとビッグマッチのメインで試合をするのは私の夢。本当はタイトルマッチがいい。けどそれは、今の私たちには遠い。だから、現実的には『5★STAR』かな。決勝で戦おう、AZM」

 キッズレスラー時代から切磋琢磨してきたライバルへの思いを口にするとき、キッドはいつも以上に饒舌になる。

「週プロの表紙もまたピンで取りにいきたいけど、AZMだけは特別。他のヤツらとは違う。AZMとなら2人でもいい。だからこそ『5★STAR』でAZMと同じブロックになることは一生ないと思う。そうじゃないと、決勝で会えないから」

 あとは結果を残すだけだ。そう言わんばかりに、キッドは闇の中で自信ありげに微笑んだ。

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