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《三笘薫が50億円の男に》J時代を知るトッテナム新監督「ミトマとフルハシこそ…」過去発言に英国注目もブライトン1年残留を願う「3つの理由」
posted2023/07/05 11:02
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph by
Kiichi Matsumoto
「私は以前にミトマを獲得しようとしたことがある。だがすでにその頃は、ブライトンへの移籍がほとんど決まっていた。実際、彼(ミトマ)とキョウゴ・フルハシこそ、私がセルティックに最初に連れてこようとした2選手だ。ミトマを獲得できていれば、セルティックの素晴らしい戦力になっていたはずだが、残念ながら、ブライトンにも優れたスカウティング・ネットワークがある」
当時セルティックのアンジェ・ポステコグルー監督は今年4月、メディアから三笘薫について尋ねられると、そんな風に答えた。
2019年に横浜F・マリノスをリーグ優勝に導いた現在57歳のオーストラリア人指揮官は昨季、セルティックにスコットランド・プレミアリーグ連覇と国内3冠をもたらし、シーズン終了後にはトッテナム・ホットスパーの新監督に任命され、イングランド・プレミアリーグ史上初のオーストラリア人監督となった。
日本流を知るアンジェのスパーズ以外にも…
だからフットボール発祥地の英国では今、日本のことをよく知る新監督がセルティックで成功した手法──アタッキングスタイルと日本人選手の重用──を用いて、首都の悩める名門スパーズを復活させられるだろうかと注目されている。そして冒頭のコメントを再び引用し、ポステコグルー監督が川崎フロンターレ時代から注視していた三笘の獲得に動くのではないかと、話を膨らませようとする向きもある。
また過去3カ月ほどの間には、アーセナルやチェルシー、マンチェスター・ユナイテッドなどのビッグクラブが、三笘に興味を示していると報じられた。いずれも信憑性は定かではないものの、昨季のプレミアリーグで最大の発見のひとりと評された日本人アタッカーには、方々から熱い視線が向けられているようだ。
残留を願う理由1:ブライトン初の欧州カップ戦の確約
ただし個人的には、少なくともあと1シーズンは、ブライトン&ホーブ・アルビオンに残留した方が良いと思う。