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ボクシングPRESSBACK NUMBER
ラスベガス衝撃のKO劇から1カ月…無敗の“ネクストモンスター”中谷潤人25歳は、井上尚弥をどう思っている?「井上さんの凄いところは…」
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byShigeki Yamamoto
posted2023/07/02 17:01
ラスベガスで衝撃のKO劇をみせた”ネクストモンスター”中谷潤人(25歳)が、モンスター井上尚弥について語った
スーパーフライ級はWBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ、IBF王者フェルナンド・マルチネス(6月24日に防衛成功)、WBA新王者井岡一翔(同24日にジョシュア・フランコに3-0判定勝ち)がおり、WBOのランクには田中恒成、ローマン・ゴンサレスと実力者が上位に位置している。
「自分の気持ちとして一番やりたいのはやっぱり統一戦。他団体っていうのは、魅力的に思いますし、ベルトを集めて上に行きたいっていうところは、今感じてるところなので。そこができればベストだとは思います」
初防衛戦がいきなり統一戦となっても望むところ。なぜ急ぐかと言ったら、スーパーフライ級に留まる時間は短いと踏んでいるからだ。フライ級からスーパーフライ級に上げたとはいえ、172cmはこの階級では長身。52・1kgリミットは簡単ではなく「最後のほうは(減量が)きつい」と語る。ラスベガスでのモロニー戦も計量当日にリミットに入ったそうだ。数戦してバンタム級に上げるという可能性は十分にある。
「今、僕が言えるとしたら自分にとってベストの階級でベストのパフォーマンスをしていくだけ。(体重が)きつくなれば、もちろん上げていきたいというのはありますが、階級はあくまで結果論。パウンド・フォー・パウンドに名前を入れていくことに、一番の意識を持っていきたいとは考えています」
あくまで可能性ではあるものの、将来的にスーパーフェザー級まで視野に入れているようだ。すべての階級でチャンピオンになれば6階級制覇となる。しかしながら本人の価値観とすれば階級制覇の数字ではなく、あくまでパウンド・フォー・パウンド入りのほうが先にある。
衝撃的なラスベガスデビューを果たしたとはいえ、まだまだ課題が少なくないのも事実。7月にはロサンゼルスを拠点に置くルディトレーナーのもとで強化キャンプを張る予定だ。
「モロニーとの試合では近い距離での戦いでポイントを取られてしまったので、いかに取られずにいいパンチを当てていくか。それに遠い距離での戦いももっとコントロールできるようにしたい。ここはルディからも言われているので、もっと成長させていきたいですね。相手の嫌がることをやっていけば、試合のコントロールにもつながっていくので」
「どんなボクサーになっていきたいか?」と尋ねると…
ルディは畑山隆則の世界2階級制覇を後押ししたことでも日本に馴染みが深く、トレーナー、カットマンとして数多くの日本人ボクサーをサポートしてきた。元々はプロボクサーで弟は元世界チャンピオンのヘナロ・エルナンデス。熟練のトレーナーであるルディの教えを大事にしてきたからこそ今がある。