メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平はなぜ6月に覚醒したのか?「グリップエンドの位置が変わった…」番記者が見たホームラン量産に至るまでの“数センチの変化”
text by
阿部太郎Taro Abe
photograph byGetty Images
posted2023/06/16 17:01
現地時間6月15日のレンジャーズ戦で22号2ランを放った大谷翔平。直近7戦6発と、まさに「手が付けられない」状態に入っている
大谷翔平はなぜ6月に爆発するのか?
大谷は「ミスター・ジューン」と呼ばれるほど、6月に調子を上げてくる。
6月のメジャー通算打率は3割を優に超え、2割台の他の月と比べて突出して成績がいい。
MVPを獲得した2021年も、6月に打ちまくって月間13本塁打をマーク。昨季も、6月21日のロイヤルズ戦でメジャー自己最多の1試合8打点を挙げた。
なぜ、この時期に爆発するのか。本人の分析はこうだ。
「4、5月は打撃の悪いところの改善に充てたりしているので、(シーズンが)進んだ方が打席の慣れを含めて良くなるんじゃないかな、と。いい月がかぶっているのはたまたまだと思いますが、オールスター前、大事なところ。まだまだ上げられるように頑張りたい」
日々、その時の体の状態や自身の感覚を頭に入れながら、トライアンドエラーを繰り返し、打席を重ねる。
その結果、思い描いたイメージと感覚がピタリとはまるのが6月、というところか。
今年も、大谷の季節がやってきた。
昨季のエンゼルスはこの時期、すでに崩壊していたが、今年は打力があり、粘りもある。
頼れる6月男が、チームをさらに加速させそうだ。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。