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〈MLB通算100勝〉ダルビッシュ有と中日・涌井秀章の深くて不思議な関係性 やんちゃ→リーダーの“大変身”に「昔を知っている人はみんなビックリしていますから」
posted2023/06/19 11:02
text by
渋谷真Makoto Shibutani
photograph by
AFLO
パドレスのダルビッシュ有が、6月9日のロッキーズ戦(デンバー)で、MLB通算100勝を達成した。日本人投手では野茂英雄(123勝)に次ぐ快挙。レンジャーズからスタートし、ドジャース、カブスと移籍を重ねてきた右腕にとって、大きな節目となった。
「いたちごっこのスパンが…」
ダルビッシュは言う。
「何かひとつ、いい球種があれば、ずっと活躍できるかといえばそうではない。コントロールがよければ勝てるのかといえば、やはりそうではない。いたちごっこのスパンがどんどん速くなっている。だからアジャストしていくのは難しく、楽しい」
研究と分析はMLBでは日進月歩である。探究心と向上心はダルビッシュの優れた資質のひとつであるが、同時に打者も同じようにダルビッシュを食ってやろうとアプローチ法を探っている。生き馬の目を抜く競争社会で100勝できたことは、際限なき努力の証左なのだろう。
「また、次の100勝を目指してがんばります」
大型契約を結んだばかりの36歳は、次なる目標をさらりと口にした。