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「アメリカ到着後に戦力外を知った」元巨人・山口俊が語る“日本ではありえない”メジャーのビックリ事件簿「背番号まで考えてたのに…」 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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photograph byGetty Images

posted2023/06/12 11:03

「アメリカ到着後に戦力外を知った」元巨人・山口俊が語る“日本ではありえない”メジャーのビックリ事件簿「背番号まで考えてたのに…」<Number Web> photograph by Getty Images

昨季をもって現役を引退した山口俊にインタビュー(中編)。写真は2020年のブルージェイズ移籍時

巨人復帰、そして…

 その後、ジャイアンツのマイナーで5試合に登板したのち、帰国を決意。6月10日に巨人への復帰が決まった。

「めちゃめちゃ悩みました。契約を破棄できる期限が6月1日と決まっていて、マイナーに残るか、FAになって日本に帰るかの選択肢がありました。今振り返ると、この戻った決断が17年間の野球人生で一番の後悔かもしれない。1年間まともにアメリカでプレーしたことがなかったので、やり切るべきだったんじゃないかと。当時は自分の年齢、ポジションや調整方法を考えた時に、日本に戻った方が1年でも長くプレーできるんじゃないかと思ったんですよね」

 アメリカ時代は思いもよらないことが連続で降り掛かった。それだけに、山口がメジャーで一番記憶に残っているシーンも、異例の回答だった。

「スプリングトレーニングの初先発のときですかね。フロリダで、まだコロナ禍になる前で、観客も入っていて。英語の呼び出しがあったときにスタンディングオベーションを受けて、マウンドに上がったとき。あれが一番の思い出です。プロ入り初登板でも足は震えなかったですけど、あのオープン戦ではわっと感情が上がってきて、久々に足が震えた。野球やっていて初めての感覚でしたね」

 カナダのチームと契約したのに一度もカナダで生活も試合もできず、メジャーのシーズン公式戦でも観客の前でプレーできなかった。そんな奇想天外な事態に直面し続けた、おそらく唯一の日本人メジャーリーガーではないか。

全部自分が決めて、やってきたんで

  2度目の巨人時代を経て昨年末に現役を退くことを決断。今年4月、正式に引退を発表した。現役17年間を振り返って今の思いは。 

「僕の中では意外とすんなり切り替えられました。現役に未練はないです。全部自分が決めて、やってきたんで。とくに日本のプロ野球生活に関しては、まったく後悔ないですね。僕の中では十分な野球人生。周りが思っていた以上にできたと思っているので」 

 ナイターの試合の影響から夜型だった現役時代と打って変わって、現在は「7時半起きの生活」に。なぜちゃんこ屋を開業したのか――。

〈つづく〉

#3に続く
プロ野球引退から半年で激変…山口俊の“ビジネスマン化”がスゴかった「岡本和真が絶賛した“ちゃんこ”」「7月にはエステサロンも」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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