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ブレイキン世界女王に聞いた、五輪種目となって変わったことは?「全部が変わりました」「でも、“やりたいからやろう”とは、なれなかった」 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byJIJI PRESS

posted2023/05/13 11:02

ブレイキン世界女王に聞いた、五輪種目となって変わったことは?「全部が変わりました」「でも、“やりたいからやろう”とは、なれなかった」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2021年世界選手権を優勝し、2023年2月の全日本選手権も制した福島あゆみ。日本、世界で頂点を争う彼女に「競技継続」についての話を聞いた

「やっぱり関節ですね。膝の関節とか肩の関節とか、同じ動きをずっとやっていくと関節がすり減るというか、そこはすごく感じますね。やりたいからやれるっていう体ではないなって自分でも感じていたし、疲労とかも考えると、大変だろうなっていう思いもありました」

 さらに生活のこと、周囲のこと……いろいろなことを考えたという。やがて結論は出た。

テレビで取り上げられることもほとんどなかった

「やってみようというところになりました。周りのみんなも応援してくれる感じだったし、ブレイキンを長くやっていてオリンピックというものは自分にとって初めてだし、未知の世界で、新しいことにチャレンジできるなって思えたので、頑張ってみようと思いました」

 五輪種目になってからの変化は大きいと感じる。

「全部が変わりました。今までもずっと世界大会に行ったりしているし、結果がついてくることもありましたが、テレビで取り上げられることもほとんどなかったです。ブレイキンも知られていなかったです。だけどいろいろな人がブレイキンというものを見てくれたり一緒に体験してくれたり、そういうのが増えたなって感じます。今までだったらダンス仲間以外の友達は私がダンスをしているけれどどんなジャンルなのか知らなかったのが、わかってくれていたり、『頑張ってね』って言ってくれたり、ほんとうにありがたいです」

 数々の大会で成績を残してきた福島には当然、期待が寄せられる。

「でもプレッシャーとかは考えたことないですね。プレッシャーとか、実際に終わった後に気づくんじゃないかな。自分がどんだけプレッシャーを感じていたか」

オリンピックを目標に、というのではなく…

 今はプレッシャーを感じないというのは、福島のオリンピックへの姿勢も影響しているかもしれない。

【次ページ】 「ブレイキンで変わった」社交性、自己表現

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