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ブレイキン世界女王に聞いた、五輪種目となって変わったことは?「全部が変わりました」「でも、“やりたいからやろう”とは、なれなかった」

posted2023/05/13 11:02

 
ブレイキン世界女王に聞いた、五輪種目となって変わったことは?「全部が変わりました」「でも、“やりたいからやろう”とは、なれなかった」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2021年世界選手権を優勝し、2023年2月の全日本選手権も制した福島あゆみ。日本、世界で頂点を争う彼女に「競技継続」についての話を聞いた

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 来年のパリ五輪で新たに実施種目として採用されるブレイキン。五輪の競技となったことで、今までその世界を知らなかった人々にも認知が広がり始めている。

 日本には男女ともに国際大会で活躍する選手が複数いるが、その中でも異色とも言える経歴を持つダンサーがいる。「AYUMI」こと福島あゆみだ。

 2021年の世界選手権で優勝、昨年は3位と、世界のトップを争う1人として活躍を続ける福島は現在、39歳。今でこそ10代をはじめ若い世代の活躍が目立つが、福島は21歳から競技を始め、現在の地位まで上り詰めた。ブレイキンを始めた地元・京都で今日も練習を続けるレジェンドに話を聞いた。(全2回の第2回/前回は#1へ)

留学を終えた後もカナダで仕事をしたかったが…

 福島あゆみがブレイキンを始めたのは21歳のとき。カナダ留学の夏休みに一時帰国したときだった。以来、ブレイキンを続けて2021年、38歳で世界選手権優勝を果たした。

 今でこそ第一人者として数々の世界大会を制するダンサーとなったが、留学を終えた後もカナダで仕事をしたいという思いもあった。

「でもそのタイミングでダンスをすごく頑張りだして、日本でも周りに恵まれて、みんな世界に行くという人たちばかりがいて、その環境に揉まれだしてから、(カナダで働くよりも)『やっぱダンスやっていきたいな』という気持ちに変わった感じですね」

幼稚園などでダンスや英語を教えるように

 日本に腰を据えた。ダンスをしていくにしても生きていくには仕事が必要だ。

「その頃ってダンスだけでやっていく人なんてほんとうにひと握りの時代でしたから。だいたいみんな仕事をしながらダンスをしていました」

 はじめは会社に勤め、夜、練習していた。

「でも遠征も多くなってきて。ふつうの仕事だとやっぱり毎日行く必要があるので、仕事を切り替えていきました。レッスンがメインのお仕事という感じに少しずつ切り替えて、幼稚園などでダンスや英語を教えるようになりました」

 国内外で活躍するようになっていくにつれ、仕事も変えていった。

「ダンスに専念する」という選択肢は?

 その中でダンスに専念できたら、と考えることはなかったのだろうか。

【次ページ】 強化指定に入るときはすごい悩みました

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#パリ五輪

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