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高橋大輔「納得というのは一生ない」かなだいが“顔を見合わせて”真剣に語った来季への思い…2人が明かした「10年分が凝縮された3年間」

posted2023/04/19 11:02

 
高橋大輔「納得というのは一生ない」かなだいが“顔を見合わせて”真剣に語った来季への思い…2人が明かした「10年分が凝縮された3年間」<Number Web> photograph by Asami Enomoto

国別対抗戦フリーの演技を終え、笑顔で抱き合う高橋大輔と村元哉中

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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Asami Enomoto

 4月16日に終了した国別対抗戦で、日本チームは銅メダルを獲得した。この大会初出場だった村元哉中&高橋大輔は、リズムダンス、フリーと大きなミスなく滑り切った。特にフリー「オペラ座の怪人」では過去最高の116.63を叩き出し、総合195.01で自己ベストスコアを更新した。

「世界選手権ですごく良いオペラ座ができたので、それと同じか、それ以上(の演技)したいねという気持ちがあって、世界選手権以上の緊張があったんですけど……後半の部分、スピードがちょっと落ちたかもしれないですけど、自分たちにとっては力出し切ったのかなと。リズムダンス、フリーとも大きなミスなく滑り切った。満足しているというか、嬉しいです」

 演技後、高橋はそう気持ちを表現した。

 2012年と2013年の二度、高橋はシングル選手としてこの国別対抗戦に出場し、日本チームを表彰台へと導いてきた。今季は村元哉中とアイスダンサーとして初挑戦したこの大会が、3シーズン目の締めくくりとなった。

全日本選手権タイトルも…波乱に満ちたシーズン

 今季も、様々な波乱に満ちたシーズンだった。昨年9月には、トレーニング拠点のフロリダ州フォートマイヤーズ一帯が大型ハリケーンに襲われて大きな被害を受け、コーチ勢と共に急遽避難する事態となった。

 それでも10月にはスケートアメリカに出場し、海外GP大会デビューで6位に。その直後にはカザフスタンに飛び、チャレンジャーシリーズ、デニス・テンメモリアル杯で、日本のアイスダンスチームとして初優勝をきめた。

 12月には念願の全日本選手権タイトルを手にし、四大陸と世界選手権の代表に選ばれる。だが2月にコロラドスプリングスで開催された四大陸選手権では、リズムダンスで村元が1度、フリーでは高橋が2度転倒するという、予想外のミスが出て総合9位に沈んだ。

【次ページ】 高橋の喜び「カナちゃんが誘ってくれなかったら…」

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