2022年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
「自分でもマジでビックリしました」“音符運び”男性ブランコに聞く、M-1とんでもない“放送禁止用語疑惑”とは?「ちょっと僕ね、まん…」
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byShigeki Yamamoto
posted2023/04/18 11:15
結成11年で初のM-1決勝だった男性ブランコ。浦井のりひろ(ツッコミ担当、写真左)と平井まさあき(ボケ担当)
浦井 本当によく間違えられるんでね。
平井 でも、けっこう言われたんですよ。「地味を売りにするな」って。自分らで地味アピールをしているようなものなので。
――でも、あそこで毎回、ちゃんと笑いが起きる印象があります。ただ、今回は、ネタに入るところで、いきなり平井さんが言い間違いをしてしまったんですよね。
平井 あれはマジでびっくりしました。自分でも。
浦井 めっちゃ噛んだと思って。ほんまに。
――「ちょっと僕ね、マン……」と言ったところで絶句してしまいました。平井さんは、ちゃんと「やっちゃった」という顔をしていましたよね。でも、浦井さんは顔色一つ変えずに。すごいなと思ってしまいました。
浦井 僕の目の前を「マン……」が真っすぐ通過していって。僕にはどうすることもできなかった。
平井 とんでもない放送禁止用語を言おうとしたんじゃないかと言われましたけど、僕は「漫才師」って言いかけちゃったんです。
――「ちょっと僕ね、芸人以外にやってみたい仕事があるんですけど」と言うべきところを。
平井 そう。M-1のオープニングV(TR)とかで、何度も「漫才師」「漫才師」という言葉を聞いていたから、「漫才師」という言葉が知らず知らずのうちに刷り込まれちゃっていたんでしょうね。でも、その後は、何ごともなかったかのように振る舞いましたけど。
「なに? この漫才」今田さんに救われた
――『音符運び』のネタは8分音符を運んでいるくだりから始まりましたが、いつも通りの反応が返ってきましたか。
浦井 僕が8分音符にやられて、倒されるじゃないですか。僕の肌感覚ですけど、自己ベストには届いていなかったですね。ちょっとやばいかもと思ったんです。
平井 そこまで大ウケしていなかった気がします。
浦井 ただ、2つ目、3つ目と違う記号に倒されるたびにウケていったような。そういう風に少しずつ笑いが上積みされていったのは初めてでしたね。
――記号がことごとく凶器になっているんですよね。浦井さんが音符にやられて倒れるところは、試行錯誤を重ねたのですか。