「チームとしてゲームをやれば、大河は絶対やれるなと思って見ていました。でも、そのためにはもっとシュート力、アメリカのバスケとか、NBAのバスケとか、そういうのをもっと学ばないといけないんじゃないかなって」

　卓也によると、大河のプレーがスペインで通用しているのは、子供の頃からアメリカスタイルの個のスキルワークの練習をし、ドリブルやフットワークを身につけ、日本で戦術を学ばせた成果なのだという。そして、ここから先、もし大河がNBAを目指したいのなら、さらに個の力を磨き、どんな場でもそれを出すだけのメンタルの強さも必要だと指摘する。

「個人の力。相手をねじ伏せる力。結局は、ピック&ロールと1対1とシュート力じゃないですか。パスとかIQはできてきたから、さらに個人スキルをもっと上げるためにもっとどういうふうにしないといけないか、今回見て考えていました」

　スペインでIQやチームプレーを学び、アメリカで個人スキルや強いメンタリティを学ぶ。まるで、卓也がこれまで選手や指導者として経験し、見聞きしてきたことをすべて注ぎ込み、集大成として息子を育成しているかのようだ。卓也自身の言葉を借りると「実験台」なのだそうだが。

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目指すのは「観客を魅了できる選手」

　15歳で単身スペインに渡り、17歳でプロデビュー。現在18歳でプロ選手として活動を続ける岡田大河。彼は今後、どんな選手を目指しているのだろうか。

「うまい選手っていっぱいいると思うんですけど、その中でもやっぱり自分を見に来てもらえるような選手になりたい。観客を魅了できるような選手。見ていても面白いなと思ってもらえるような選手になりたいなと思っています」

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