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八村塁は“大舞台”に強い? NBAプレーオフ“歴史的な活躍”の裏にレブロンの励まし「ルイがどれだけ大事な存在なのかを伝えている」
posted2023/04/19 11:00
![八村塁は“大舞台”に強い? NBAプレーオフ“歴史的な活躍”の裏にレブロンの励まし「ルイがどれだけ大事な存在なのかを伝えている」<Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/d/6/1500wm/img_d69c98f4131e7b7b298ca55ad7780be5406371.jpg)
プレーオフ初戦では29得点をあげる活躍を見せた八村塁。レブロン・ジェームズ(左)の助言も成長を後押ししている
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![宮地陽子](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
宮地陽子Yoko Miyaji
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「こういう大きい試合っていうのは僕が一番活躍できるときだと思っているので、プレイオフでももっと活躍できるんじゃないかなと思うので、頑張っていきたいです」
八村塁は、そう宣言した。4月11日、ロサンゼルス・レイカーズがNBAプレイインゲームに勝利して、プレイオフ出場を決めた後のロッカールームでのコメントだ。
これを“ビッグマウス”と思う人もいるかもしれない。しかし実際、八村は日本の明成高校時代はもちろん、アメリカに渡って名門ゴンザガ大にいた時も全米中継された注目の試合で活躍していた実績がある。NBAに入ってからも、2年前、ワシントン・ウィザーズ所属時に初めてNBAプレイオフに出たときに、5試合中2試合で20点以上をあげている。レギュラーシーズンの平均得点(13.8点)を6点余り上回る活躍だ。「大きい試合に強い」という言葉はまったくの誇張というわけでもないのだ。
それに八村は、そういったポジティブな言葉が飛び出るときにこそ、持ち味を発揮することが多い。
大舞台でチーム最多の29得点
その5日後の4月16日、プレイオフ1回戦初戦で、八村は言葉通りの活躍を見せた。
対戦相手のメンフィス・グリズリーズの作戦は、八村をノーマークにしてでも、レイカーズの主力、レブロン・ジェームズやアンソニー・デイビスを徹底マークすることだった。1月下旬のトレードでレイカーズに加入してからの八村の3ポイント成功率は29.6%と3割を切っており、3本以上成功させた試合がなかったのだから、妥当な作戦だった。
しかし、この大舞台で八村は3ポイントを6本中5本成功させた。さらに思い切りのいいドライブインで、今季の最優秀ディフェンシブプレイヤー賞選手、ジャレン・ジャクソン・ジュニアの上から豪快ダンクを決めるなど、チーム最多の29得点をあげ、6リバウンドをもぎ取り、攻守でチームの勝利に大きく貢献した。プレイオフの試合で控えから出場して29得点というのは、伝統あるレイカーズの歴史の中でも、1988年のマイケル・トンプソンと並ぶチーム史上最多得点タイの記録だった。