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ラウンドガールが格闘家として異例のプロデビュー…空手の全国大会3連覇・宮原華音は“最強の女子小学生”だった「男子にも勝つ気満々でした」

posted2023/04/08 17:02

 
ラウンドガールが格闘家として異例のプロデビュー…空手の全国大会3連覇・宮原華音は“最強の女子小学生”だった「男子にも勝つ気満々でした」<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

4月21日の『RISE167』でプロキックボクサーとしてデビューする女優・モデルの宮原華音が、NumberWebのインタビューに答えた

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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Shigeki Yamamoto

キックボクシング時代の那須川天心が主戦場にしていたRISEに、異色のラウンドガールがいる。宮原華音(みやはら・かのん)、27歳。女優・モデル業と並行しながら2023年1月にアマチュアの大会でKO勝利を飾ると、4月21日には後楽園ホールの『RISE167』でプロキックボクサーとしてデビューすることが決まった。小学生時代に空手で3年連続全日本チャンピオンになったこともある強者は、なぜふたたび戦いの舞台に立つことを選んだのか。格闘技に魅せられた“戦うラウンドガール”が、NumberWebのインタビューに答えた。(全2回の1回目/後編へ)

「全国で一番強い小学生だと思っていました」

――小学校2年生から始めた空手が格闘技歴の始まりだと聞きました。そもそも、なぜ空手を?

宮原 一人っ子で泣き虫だったので、お母さんが「このままではダメだ」と心配して、半ば強制的に習い始めました。流派は国際松濤館(伝統派空手の4大流派のひとつ)です。組手と型なら、昔から断然組手の方が好きですね。型は昇級審査のためにやっている感じで、そのときだけ覚えるけど、すぐに忘れるみたいな(笑)。組手は対戦相手がいて、勝ち負けがハッキリしているじゃないですか。対照的に(四方に敵がいることを想定して演舞する)型は、自分との闘いですからね。私は誰かに勝つために練習する方が楽しかったです。

――子どもながらに自分に合ったスポーツだと思いましたか?

宮原 2回目に出た地域の大会で優勝しちゃったんです。男の子にも勝てたので、「これは私に向いているな」と思いました(笑)。

――小学生とはいえ、男子に勝つとは……。

宮原 子どもの頃から身長が高くて、小学校1年生で132cmもあったんですよ(全国平均は男女ともに120cm以下)。まわりは自分より小さな男の子ばかりだったので、怖さはなかったですね。最後に男の子と試合をしたのは6年生のときでした。ある大会の決勝で負けてしまったんですけど、やっぱり悔しかった。その相手は私が5年生のときに女子組手部門で優勝した全国大会の、男子の部の優勝者だったんですよ。「ここで勝てば小学生ナンバーワンだ」と思って勝つ気満々だったんですけど、コテンパンにやられてしまいました(笑)。流派別の全国大会では、小4、小5、小6と3連覇させてもらいました。

――「最強の女子小学生」を名乗れますね!

宮原 自分でも全国で一番強い小学生だと思っていました(笑)。6年生で身長は168cmあったので、まわりからは「デカい華音」ということで“デカノン”と呼ばれていました。

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