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格闘技PRESSBACK NUMBER
ラウンドガールが格闘家として異例のプロデビュー…空手の全国大会3連覇・宮原華音は“最強の女子小学生”だった「男子にも勝つ気満々でした」
posted2023/04/08 17:02
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph by
Shigeki Yamamoto
「全国で一番強い小学生だと思っていました」
――小学校2年生から始めた空手が格闘技歴の始まりだと聞きました。そもそも、なぜ空手を?
宮原 一人っ子で泣き虫だったので、お母さんが「このままではダメだ」と心配して、半ば強制的に習い始めました。流派は国際松濤館(伝統派空手の4大流派のひとつ)です。組手と型なら、昔から断然組手の方が好きですね。型は昇級審査のためにやっている感じで、そのときだけ覚えるけど、すぐに忘れるみたいな(笑)。組手は対戦相手がいて、勝ち負けがハッキリしているじゃないですか。対照的に(四方に敵がいることを想定して演舞する)型は、自分との闘いですからね。私は誰かに勝つために練習する方が楽しかったです。
――子どもながらに自分に合ったスポーツだと思いましたか?
宮原 2回目に出た地域の大会で優勝しちゃったんです。男の子にも勝てたので、「これは私に向いているな」と思いました(笑)。
――小学生とはいえ、男子に勝つとは……。
宮原 子どもの頃から身長が高くて、小学校1年生で132cmもあったんですよ(全国平均は男女ともに120cm以下)。まわりは自分より小さな男の子ばかりだったので、怖さはなかったですね。最後に男の子と試合をしたのは6年生のときでした。ある大会の決勝で負けてしまったんですけど、やっぱり悔しかった。その相手は私が5年生のときに女子組手部門で優勝した全国大会の、男子の部の優勝者だったんですよ。「ここで勝てば小学生ナンバーワンだ」と思って勝つ気満々だったんですけど、コテンパンにやられてしまいました(笑)。流派別の全国大会では、小4、小5、小6と3連覇させてもらいました。
――「最強の女子小学生」を名乗れますね!
宮原 自分でも全国で一番強い小学生だと思っていました(笑)。6年生で身長は168cmあったので、まわりからは「デカい華音」ということで“デカノン”と呼ばれていました。