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「日本に力の差をつけられている」サッカーでも野球でも…韓国が抱く日韓の指導者格差の危機感 韓国はなぜ外国人監督に頼らざるを得ないのか?
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph byL) Kiichi Matsumoto/JMPA R) AFLO
posted2023/03/31 17:40
サッカー日本代表の森保一監督(左)と韓国代表の新監督クリンスマン(右)
◆1994年アメリカW杯
ファン・ソンホン(現五輪代表監督)
ソ・ジョンウォン(現成都蓉城監督)
アン・イクス(現FCソウル監督/Kリーグ1)
ホン・ミョンボ(現蔚山現代監督/Kリーグ1)
◆1998年フランスW杯
イ・ミンソン(現大田ハナ監督/Kリーグ1)
チェ・ヨンス(現江原FC監督/Kリーグ1)
◆2002年日韓W杯
ソル・ギヒョン(現慶南FC監督/Kリーグ2)
ユン・ジョンファン(サガン鳥栖、セレッソ大阪などで監督)
※複数回選出された選手は初回のエントリー大会に記す。
ざっくりと言って2009年に6歳(小学生以上)だった「勉強もやった」世代が40代(指導者として開花し始める年代)になるのは2040年代前半から、ということになる。
そこまでは韓国は「国内監督を探しにくい」「外国人監督をゼロから探す」という状況が続くだろう。結果「日本との差が開く」危機論がより現実のものとなっていくだろうか。
2021年以降の「日韓戦」では日本が圧倒
すでにサッカーでは2021年3月以降の「日韓戦(フル代表から年代別代表、大学選抜)」の対戦成績が日本の6戦全勝、トータルスコアはなんと「18-0」という時代に突入している。野球と同じく「フィジカルでも圧倒」という傾向も見られており、かつては「強さ」を誇った韓国選手に対して、日本の選手がプレスやデュエルで勝ち、押し込むシーンも見られる。
とはいえ……ここまでの話をひっくり返すようで恐縮だが、森保監督とてすべてが万々歳という話ではない。結果が出なければいい監督人事だった、ということにはならない。なんだかんだで日韓は結局、W杯では似たような成績になる。先のカタールでも同じくベスト16だった。毎回毎回、4年間のスタート時期は日本がいいような印象が強い。韓国にはこれをくつがえす自力があるかどうか。また新たな4年間が始まる。日韓のサッカー史にも大きな転換点となりうる4年間だ。
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