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村上宗隆23歳は“世界のオオタニ”をどう見たか? 言葉を失ったレベル差に…“複雑な表情”を現地記者は見た「若手で唯一、憧れを捨てていた」 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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photograph byNaoya Sanuki

posted2023/03/25 11:03

村上宗隆23歳は“世界のオオタニ”をどう見たか? 言葉を失ったレベル差に…“複雑な表情”を現地記者は見た「若手で唯一、憧れを捨てていた」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

あの表情が忘れられない。桁違いの打撃を見せる大谷の姿に、村上はただただ言葉を失っていた

「なかなか結果が出ずに苦しかったと思いますけど、必ず打ってくれると。良かったな、というそれだけ。本人が一番苦しかったと思うので本当に良かった」

 そう口にしたのは大谷だ。23歳の三冠王が乗り越えた苦しみ。その先に見せた鮮やかな輝きを、我がことのように喜んでいた。

「憧れ」より「悔しさ」

 アメリカとの決勝前、ロッカールームで大谷が話した言葉は日本中の野球ファンの心にも響いた。

「憧れるのを、やめましょう。今日、超えるために、トップになるために来たんで」

「憧れ」の対象を“アメリカ代表”から“大谷翔平”と置き換えてみれば、二十代の選手たちの中でただ一人「憧れを捨てて」いたのが村上ではなかったか。大会前のあの日、大谷のフリーバッティングを見つめる眼差しは「憧れ」より、「悔しさ」が勝っていた。いつか追いつき、追い越してみせる。村上は常にそんな強烈な思いと共に大谷と過ごしているようにも見えた。

 次回大会は2026年。25年のシーズン終了後にポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を容認されている村上はその頃、どんな夢を叶えているのだろうか。今大会で異次元の違いを見せつけられた大谷に肩を並べ、今度はメジャーリーガーとして日本代表のユニフォームに袖を通した大砲が、さらに若い選手たちを前にどんな姿を見せ、どんな言葉をかけるのか。その弾道で進化を証明する3年間が始まる。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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