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「シンジくんにお願いしたらW杯の解説でつけてくれて…」小野伸二の妻・千恵子さんが明かす大型犬ラウエと、ネクタイの幸福な関係
 

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posted2023/03/14 17:00

「シンジくんにお願いしたらW杯の解説でつけてくれて…」小野伸二の妻・千恵子さんが明かす大型犬ラウエと、ネクタイの幸福な関係<Number Web> photograph by @tratoyagi_111

小野伸二と2年前から飼い始めたというバーニーズマウンテンドッグの「ラウエ」。名前はかつて小野がプレーしたオランダの言葉に由来しているという

「子どもも大きくなってだんだん手をはなれてくるので、何かわたしにできることはないかな、と3~4年前から考えていました。でも、わたしは学生結婚だったので、社会で働いた経験がほとんどありません。そんな自分にできる仕事なんてあるんだろうか、と思ってなかなか一歩を踏み出せませんでした。きっかけになったのは、2年前に一緒に住み始めたバーニーズマウンテンドッグのラウエ。いつか犬を飼いたいね、という話はしていたのですが、子どもたちが大きくなって自分の時間が持てるようになったし、コロナで家にいる時間も増えたこのタイミングなら! と思って」

かつて小野伸二がプレーしたオランダに由来

 ラウエという名前は、小野がかつてプレーしたオランダの言葉で「青い」を意味するBLAUWE(ブラウエ)からとった。ラウエの眼の色に由来している。

 小野家の一員となったラウエは、あっという間に家族の人気ものになった。

「娘たちも自分の部屋に入って出てこなくなる年頃ですが、ラウエがいるとリビングにくるんですよ。シンジくんもラウエを通して娘とコミュニケーションとれたり(笑)、いいことばかり。新しい家族、いや、子どもが一人増えたような感じです」

すべてが手探りの中で…

 そして、ラウエと生活する中で自分の「仕事」がだんだんイメージできてきたという。

「うちにきたときは小さかったのですが、あっという間に大きくなって。いざ大きくなると、日本に小型犬用のものはたくさんあっても、大型犬用のかわいいグッズがあまりないことに気が付きました。ないんだったら大型犬用のちょっとおしゃれなグッズを自分でつくっちゃおう、と思って」

 同時にもうひとつの出会いがあった。学習介在犬の活動をしている一般社団法人マナーニの行事に参加したのだ。学習介在犬は、動物を通して子どもたちに豊かな心を育んでもらおうという試み。千恵子さんもラウエとともに小学校の道徳の授業に参加し、「犬を通じて自分にできることはまだある」との思いを強くした。

「グッズで大型犬やその家族に幸せになってもらい、その売上をNPOや保護施設に寄付できたら多くの犬や子どもにとっていいことだなと思って。犬を通じて、わたしも社会とつながることができますし」

 ブランドを作る、と決めたものの、すべてのことが手探りで初めてのことばかりだった。

【次ページ】 予定にはなかった奇跡の一枚!

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