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「(大谷翔平は)僕にツンデレなんだよ…」徳永有美キャスターが本人に聞いた“栗山英樹監督と大谷の関係”「栗さんが涙ぐんでいた日」 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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photograph byYuki Suenaga

posted2023/03/15 11:03

「(大谷翔平は)僕にツンデレなんだよ…」徳永有美キャスターが本人に聞いた“栗山英樹監督と大谷の関係”「栗さんが涙ぐんでいた日」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

フリーキャスター徳永有美さん。23年前、テレビ朝日のスポーツ番組で栗山英樹さんとコンビを組んだ。“侍ジャパン監督の素顔”を明かす

「栗さんは取材者として甲子園での活躍も見ていましたから、その姿を自分の中に落とし込んで、プロ入り後のどんな辛い時期でも彼を信じていたのだと思います。よく『佑樹には辛い思いをさせているかもしれない』と口にしていましたが、もしかしたら斎藤さんご本人よりも、斎藤佑樹という人間を信じているかもしれないというくらい真っ直ぐに向き合っているのを感じました。そういう栗さんの崇高な心に触れると、私自身まで、とてつもないシーンに遭遇しているような気持ちになりました。斎藤さんが引退した今、『ものすごく素敵な笑顔をされていますよね』と、栗さんにそう伝えたら、『徳ちゃん、それが僕も本当に嬉しいんだよ。大変な思いをさせたかもしれないけど、それが俺と佑樹の時間だったんだと思う』って。信じ切る、心を託されるという2人の関係性、時間の豊かさが今の斎藤さんの佇まいにつながっているんだなと思うんです。栗さんは野球選手を育てるというより、その人の人生を構築してあげるような方なのだなと思いますね」

「(翔平は)僕にツンデレなんだよ」

「信じる」と言えば、今ではメジャーリーガーとなった大谷翔平の「二刀流」の可能性を信じ、挑戦させた生みの親こそ、栗山監督その人だ。

「当初は二刀流に多くの方が反対して、著名な方であればあるほど、どちらかに集中させるべきだという意見でした。でも栗さんは、最初から最後まで信じ抜いていた。はたから見ていてそこに何の迷いもなかったです。大谷選手についてはよく『野球の神様から預かった選手』という表現をされていましたね。昔から栗さんは『野球の神様』の話をするんですけど、心の底からその存在を信じているんです。見えざる手、大きな存在というものを。大谷選手についても、その見えざる手に導かれ、大きな流れの中で自分が関わる運命にあるのだ、という信念を持っていたように思います。自分が育てる、ということではなく、その才能を目の前にして彼の生きる道を信じる、そのお手伝いをするんだ、と。まさに“無私の境地”なんだろうな、と感じていました」

 栗山監督と大谷。師弟とも、親子とも言えるような関係性は夢だったメジャー移籍後も続いた。そして今、日本代表の監督と大黒柱として、WBCで世界一を目指す戦いにともに挑んでいる。

「栗さんは大谷選手が『僕にツンデレなんだよ』とおっしゃってますが(笑)、それは2人の間に凄く固い絆、信頼関係があるからこそですよね。WBCについても監督就任にあたって、大谷選手と同じユニフォームが着られると信じて監督をする、だから頑張ると決めたんだ、というふうに聞いています。記者会見で大谷選手と親子のように並んでいる姿を見たら思わず笑ってしまいました。喜びを隠しきれない、栗さん最上級の幸せ、というような顔をされていて。それが私も本当に嬉しかったです」

「あのとき、栗さんも涙ぐんでいらっしゃった」

 徳永さんは昨年10月、自身がキャスターを務めるニュース番組「ABEMAヒルズ」の取材で栗山監督にインタビューをした。「日本代表監督」としての姿はどう映ったのだろうか。

【次ページ】 「あのとき、栗さんも涙ぐんでいらっしゃった」

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