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「年俸5億8000万円超(出来高満額)で鎌田大地に残留提示」と報じられたが…ブンデス給与体系に見る“利益化するルールの数々”とは 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2023/03/12 17:00

「年俸5億8000万円超(出来高満額)で鎌田大地に残留提示」と報じられたが…ブンデス給与体系に見る“利益化するルールの数々”とは<Number Web> photograph by Itaru Chiba

ブンデスリーガ屈指のプレーメーカーの評価を得ている鎌田大地。彼の去就から着想し、ドイツの給与体系を掘り下げる

 だから、ドルトムントのように確実な成長が見込まれる選手であれば、市場価値よりも多少は高いとみられる選手には最大4倍までという上限を設けたうえで獲得に乗り出すのだろう。

フランクフルトが他にも設ける“人件費リスクヘッジ”とは

 フランクフルトには、他にもいくつかのルールがある。

 ヨーロッパカップ戦の常連を目指しているものの、思わぬ不振で出場権を逃す事態を考えて(近年では2020-21シーズンがそうだった)、ELに出場するシーズンには人件費コストを10%まで、CL出場時には30%まで増やすというルール。

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 あるいは、チーム内で派閥などができないように1つの国籍あたりの所属選手は3人までを決めている。ただ、そのルールを乗り越える選手がいる場合には例外を認めている。そんな例外の象徴が、フランス国籍を持つ4人目の選手として今シーズン加入したコロ・ムアニだ。一定の基準があるからこそ、それを超えたとしても必要な選手だと判断したときには獲得する。それがクラブの方針だ。実際、コロ・ムアニの合流初日からフランクフルトの選手たちはすごい選手が加入したと語り合っていたという。現在はアシスト王、さらにスコアポイント(*得点数とアシスト数を足した、直接ゴールに絡んだ数を表わすもの)でリーグトップに輝くセンターフォワードの獲得を成功と言わずに何と呼ぼう。

 このような選手編成の方針にも、近年のフランクフルトが力をつけてきた秘密が隠されていた。

 では、次の稿では、フランクフルトにも大いに参考にしているはずのドルトムントが、新シーズンから手をつけようとしている新たな契約システムについて紹介しよう。

#2「“鎌田の年俸10億円近くになるかも?”ドルトムント編」につづく>

#2に続く
「鎌田大地に年俸8億7000万円オファー報道」ドルトムントの“リアルな懐事情”「固定給ダウン/ボーナス給増」にベテラン名手らの反応は?

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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