「90＋11分フル出場」を託された久保の信頼度の高さ

　この中で、久保は先発フル出場を果たしている。ソシエダとしては、まだ交代枠を残す中、90分＋11分を久保に託した。いや託さざるを得なかったのだろう。タフネスぶり、点が欲しい中での攻守バランスの高さ――監督としては、早めの温存も念頭にあったはずだが、最後まで起用したのは信頼度の高さの表れとも取れる（子どもの掲げた久保への応援ボードも、ファンからの人気を象徴するものか）。

　すでにリーガも半分を消化した中、中位以降、特に残留争いに絡むチームは、上位ソシエダに対し、今後も積極的に“負けない戦い”を仕掛けてくる公算は大きい。ただこの試合のドローは、限りなく勝利に近いものであったし、シルバの復帰、オヤルザバルと久保の連係にも改善が見られている。

　空けてミッドウィーク、ソシエダはヨーロッパリーグのベスト16、対ローマの戦いも待っており、厳しい戦いが続く。それでもシルバ筆頭に怪我から復帰の選手も戻ってきており、ベストに近い状態での戦いを期待したい。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。