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「きょうはオマエが先生な」侍ジャパン山川穂高はなぜ“言語化”を求める? ロッテ4番候補・山口航輝(22歳)を変えるホームラン王の金言
text by
梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph byChiba Lotte Marines
posted2023/03/03 11:02
西武・山川穂高(左)の自主トレに参加したロッテ・山口航輝。今季は「ホームラン30本」を目指す
絶対に30本塁打――山口は2023年の目標を定めた。「この数字は絶対に変えません。山川さんと30本塁打を打てば、ご褒美に時計を買ってもらえる約束しましたから」とニコリと笑った。
昨季は悔しい想いも味わった。同じように30本塁打を目標に掲げ、それを達成するために開幕からスタメンに入りを狙ったが、オープン戦16試合に出場して45打数7安打1本塁打、打率.156。結果を残せなかったことで開幕スタメンに名を連ねることができなかった。
「悔しかった。でも、それはそれまでに結果を残せなかった自分が悪い。開幕スタメンを外れることは覚悟していました。今年は同じ悔しさを味わうことがないようにしっかりと打って、結果を出して開幕からずっと名を連ねたい。シーズンが終わった時にいい1年だったといえるように頑張りたいと思っています」
昨季、山口が放った16本塁打はチーム最多だったが、「ホームラン30本」という数字はマリーンズにとっても悲願でもある。日本人打者に限ると、風の影響を受け逆風になることもある本拠地ZOZOマリンスタジアムで30本塁打を放ったマリーンズの選手はいない。95年と98年に初芝清氏が記録した25本塁打が最多記録である。
2022年は山川が41本塁打でホームラン王に輝いた。自身が課した目標を越えれば、おのずと“師匠”とのホームラン王争いも見えてくる。
今季を終えた時にどのような再会を果たすか。そして、どのような野球技術論を繰り広げることになるか。今から楽しみで仕方がない。マリーンズ待望の長距離砲が、本格始動する。
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