2022年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
「じつは半年間解散していた…」M-1キュウが明かす過去、“錦鯉に呼び出された夜”「こうして僕らは爆笑問題の事務所タイタンに救われた」
posted2023/02/26 11:02
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Keiji Ishikawa
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「じつは半年間ほど、解散していた」
――2人はここにくるまで紆余曲折を経ているんですよね。出会いはSMA(ソニー・ミュージックアーティスツ)で、そこからフリーになって、オフィス北野に所属して、またフリーになって、タイタンにたどり着いた。しかも一度、解散も経験していますよね。
清水 2014年の『THE MANZAI』の後に解散して、2015年の復活1年目のM-1の予選に間に合うように再結成してるんです。
――半年間ほど。なぜ解散したのですか。
ぴろ どうしたらいいかわからなかったんですよね。結成直後から、割と今に近いことをやっていたんですけど、これで成功するイメージがぜんぜん湧かなかった。
清水 壁にぶち当たったまんまというか、打開策が見えなかった。僕がボケをやって、ぴろがツッコむみたいなこともやってみたのですが。
ぴろ 自分の芸風もまだ定まっていなかったので、いろいろな可能性を探りたかったんです。それで別の人と組んで、もっとベタで、元気のあるネタをやったりしてたんです。
清水 ザ・ボケみたいな人と組んでたんだよな。
「まあ、待てよ」錦鯉の隆さんに呼び出された夜
――それがイエティですか。
ぴろ そうです。でも、楽しくなかった。楽しくないことでがんばるのって、辛いんですよ。なので、やりたいことしかやりたくないって思った。それは結局、キュウでやってたことなんです。今回のM-1が終わったときのインタビューで、僕は大事なところからは逃げちゃいけないって言ったんです。それは、そういうことなんですよね。自分たちのやりたいことを曲げてまで勝とうとしちゃいけない。そこは貫く。
――自分らしさ、ということですね。