清水　昔のM-1って、そこまで順番がどうのこうのってなかったんじゃないかなというのがあるんですよね。

ぴろ　トップが不利というぐらいは、わかるんですけど。

清水　けっこう殺伐としていて、みんなウケてないようなところもあったじゃないですか。だから、審査員もそこまでウケ量に左右されていなかったのかなとも思うんですよ。もっと純粋にネタを評価されていたような。なので、僕の中に、ウケたウケなかっただけじゃなくて、もっとネタの内容に触れて欲しいという思いがあったのかもしれません。

ぴろ　審査員にはスタジオじゃなくて、別室のモニターで観てもらうというわけにはいかないんですかね。漫画喫茶みたいなブースを作って。スタジオにいると、どうしてもそこの空気感にのまれちゃうじゃないですか。

清水　テレビ的にはまったくおもしろくないけどな。

――ぴろさんも最後、松本さんにかましたんですよね。「松本さんの点数が低かったんで、そうか、太田（光）さんの事務所だからかと思っちゃいました」と。昔の2人の不穏な関係性を思い起こさせるような、かなり際どいボールを投げましたよね。あれは咄嗟に思いついたのですか。

ぴろ　咄嗟ではないです。本番の前の週ぐらいに、とろサーモンの久保田（かずのぶ）さんと飲んでいて、もし松本さんの点数が低かったら、こういうことを言ったらウケるかもなと話していたんです。ああ、それ、おもしろいですね、って。そのことが頭にあったので、最初はショックだったんですけど、あれを言うしかないかな、と。事故ったら事故ったでしょうがないと腹をくくりました。安全に終わったところで何も残らないですから。

清水　後日、太田さんにも、あれはよかったなって言ってもらえたんだよな。

ぴろ　喫煙所で太田さんに会って、久保田さんとそういう話をしていて、それをいただいたんですと伝えたんです。そうしたら、太田さんがテレビで僕が久保田さんに命令されて言ったみたいな言い方をされて。それがネットニュースになって、恥ずかしかったですね。説明の仕方を気を付けないといけないなと思いました。

喫煙所で見たウエストランド「M-1と日常は扉1枚」

――出番を終えた後は、楽屋でウエストランドのネタを見ていたのですか。

清水　密着取材のインタビューを受けて、途中から観たような気がしますね。

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