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「泣きながらお母さんに電話するな!」ウエストランド井口が語る、『M-1アナザーストーリー』でカットされちゃった“母親の電話シーン” 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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photograph byYuki Suenaga

posted2023/02/19 11:04

「泣きながらお母さんに電話するな!」ウエストランド井口が語る、『M-1アナザーストーリー』でカットされちゃった“母親の電話シーン”<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

ウエストランドの井口浩之(左)と河本太。2020年大会に続き、2度目のM-1決勝で王者に

井口 ユーチューバーのところも、河本が「確かに捕まり始めてるけど」ってツッコんできたことがあって。それはやめてくれ、と。そこは「そんなことないよ」じゃないとダメなんです。

河本 あくまで、こいつの暴走、こいつの行き過ぎた偏見じゃないと笑えない。

井口 よくそんなこと言えるなって言われますけど、うちのボスの爆笑問題の方がもっとめちゃくちゃ言ってるし、めちゃくちゃ炎上してるんで。僕らも含め、タイタンの人は全員、どこか麻痺してるんです。こういうの言ったらダメという感覚がない。

「185センチのイケメンお金持ち」だったら笑ってくれない

――爆笑問題における田中裕二さん同様、河本さんが「まあ、まあ。そこまで言うなよ」っていう顔をしてくれてるのがいいんですよね。観ている方が、その河本さんに共感して笑っているところがある。

井口 それ、よく言われるんです。そこしか褒めるところがないから。けど、全部、僕が指導してるんで。こいつは最初、「そんなことねえよ!」って怒ってたんです。でもそれをやるとお客さんが怖がっちゃうからやめてくれ、と。それはいちばんやっちゃいけない。

河本 ほぼ全部、井口の演技指導が入ってます。

――社会風刺は、タイタンの血ですよね。ここ10年、公共の電波で、これだけタブーに触れた人はいないんじゃないですか。

井口 そんな深くは考えてないですよ。まあ、みんな僕のことなめてるんでしょうね。ちっちゃいヤツがキャンキャン吠えてるだけだ、って。所詮、ぶん殴ればしまいだ、と。だから、笑ってくれる。185センチのイケメンお金持ちがこんなこと言っても誰も笑ってくれないですよ。

――井口さんは、おもしろいことを言っている人の顔をしていないんですよね。だから、笑っちゃう。

井口 よくも悪くも、そうなんでしょうね。僕に対する悪口でいちばん多いのは「おもしろいことをぜんぜん言えねえくせに」なんで。僕らのことを笑えないって言ってる人たちは、ただ悪口を言ってるだけのように見えるんでしょうね。

――でも、そう見えることが武器ですもんね。

井口 言い得て妙というか、僕らのM-1のキャッチフレーズは「小市民怒涛の叫び」なんです。日頃、怒られたくないと思いながら、肩をすぼめて生きている小市民の怒りなんだ、と。そういうイメージだから助かっている。でも、このキャッチフレーズの方がよっぽど悪口ですよね。

――「小市民」って、かなり失礼ですよね。

井口 結局、そっちが先に悪口言ってきてんじゃねえか、って。

<#1、#2から続く>

(写真=末永裕樹)

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「さや香1本目の瞬間は、“あっ今年も無理だ…”」ウエストランドが告白する本音「M-1王者の称号って正直しんどいじゃないですか?」

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