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電撃トレードから2週間…八村塁に変化が? 現地NBA記者が解説「名門レイカーズ」で“逆襲のキーマン”になるために必要なこと 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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posted2023/02/06 17:00

電撃トレードから2週間…八村塁に変化が? 現地NBA記者が解説「名門レイカーズ」で“逆襲のキーマン”になるために必要なこと<Number Web> photograph by Getty Images

電撃トレードでNBA名門レイカーズに加入した八村塁。新天地で上々のスタートを切り、プレイオフへの意欲も口にした

「俺はトップ10に入っているプレーヤーじゃないと知らない。(八村の)プレーは見たことがない。ウィザーズの試合は見ていないからね」

 八村の移籍後、レイカーズ時代に3度の優勝を果たしたレジェンド、シャキール・オニールがそんな不躾なコメントを残して物議を醸したが、ウィザーズとは比較にならないほど注目度の高いチームでのプレーですべては変わる。まだ伸びしろを残した八村は、ここで真の意味で全国区になるレールに乗ったと考えることもできるはずだ。

 もっとも、そういったパワーハウスに所属するということは、同時に求められるものも大きくなることを意味する。期待に応えられない場合、反発や批判の声も莫大になる。そんな環境で八村が成功するための条件はシンプル。何より、ニックス戦で示したように、レブロンとの間にケミストリーを奏でられると証明する必要がある。

八村獲得にご満悦のレブロン「素晴らしいピース」

「(八村の)チームにもたらす能力を毎晩発揮してほしい。僕とAD(デービス)は“最初から積極的にいけ”と伝えていたが、実際に最初から最後までアグレッシブだった。そのパフォーマンスを最後はブロックで締めくくった。彼は素晴らしいピースであり、私たちが獲得できたのはラッキーだったのだろう」

 ニックス戦後、マディソン・スクウェア・ガーデンの会見場に登場したレブロンはそう述べ、八村の貢献にご満悦の様子だった。

 端的に言って、レイカーズでの八村の役目はこのように“キング”を上機嫌に保つこと。レブロン、デービスという2人の超越的なスターが作り出したスペースを生かし、得点し、速攻のフィニッシャーになれればチームにとって大きい。それらをより効率的にやるために、今季はやや低調な3Pをより効果的に決めることも重要になってくる。

 また、サイズ不足だったチームにリバウンド力を供給することも求められてくる。ニックス戦、2日のペイサーズ戦では2戦連続で9リバウンドずつをゲットし、まずは好スタート。これらの仕事を攻守両面で継続して遂行できれば、レイカーズとそのファン、関係者に有用なピースであることをアピールできるはずである。

【次ページ】 プレイオフ進出へ“逆襲のキーマン”に?

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