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初優勝・千葉ジェッツは“プロにあるまじき姿”と批判を浴びた4年前からどう変わったか 「あのときとの最大の違いは…」

posted2021/06/04 11:00

 
初優勝・千葉ジェッツは“プロにあるまじき姿”と批判を浴びた4年前からどう変わったか 「あのときとの最大の違いは…」<Number Web> photograph by B.LEAGUE

千葉ジェッツはBリーグ悲願の初優勝を遂げた。その背景にあるチームの成長とは

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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 最大3試合を行ない、先に2勝したほうが栄冠に輝く。1試合だけで決着をつける従来の方式から変更して行われたのが、2020-21シーズンのBリーグのチャンピオンシップ(CS)のファイナルだ。

 千葉ジェッツふなばしと宇都宮ブレックスが1勝1敗で第3戦を迎えた。

 この大一番は、同点シュートが7本、勝ち越しや逆転となるシュートが計12本も生まれる、一進一退の好ゲームとなった。

 バスケットの内容に目を向ければ試合序盤から、宇都宮のペースだった。ジェッツは大切にしている2つの指標でも苦しんでいた。

前半のオフェンスリバウンド獲得数:3本 (CSファイナルGAME2までのCSでの平均が6.6本)

前半のフリースロー獲得数:2本(同平均10.6本)

 ジェッツを率いるヘッドコーチ(HC)の大野篤史はこう話す。

「今年は(プレーの)質よりも(攻撃の回数を表すポゼッションの)量で戦っていかないと、勝っていけないチームだと。そのために、オフェンスリバウンドを含めたリバウンドと、フリースローを多くもらう。だから、第3戦では、全てのタイムアウトの終わりにも、各クォーターエンド(のベンチで選手たちに指示を送るタイミング)でも必ず、最後に言いました。『Go for Rebound!』と。1試合で何度言ったかわかりませんよ」

 苦しい時間帯が長かったものの、最終の第4Qを12失点に抑えたうえで、この日のQごとのデータではそれぞれ最多となる4本のオフェンスリバウンドと、12本のフリースローを得て、71-62でこの試合を制した。

 こうして、彼らはBリーグで3番目の王者となった。

アウェーでの勝利を記録した2番目のチーム

 BリーグのCSの歴史では以下の共通点があるのだが、それは今季のジェッツにもあてはまる。

1、レギュラーシーズンの勝率が1位ではないチームが、優勝する。

 今シーズンの最高勝率を記録したのは宇都宮であり、ジェッツは2位だった。

2、アウェーで勝ちあがったチームは、優勝する。

 コロナ禍のために無観客で行なわれた今シーズンの準々決勝の大阪エヴェッサ対川崎ブレイブサンダースの試合を例外とすると、これまでCSの準々決勝と準決勝で23カードが行なわれたが、アウェーチームから見た戦績は、4勝19敗。

 アウェーでのハンデをやぶったこの4勝のうち3勝は、2018年と2019年にBリーグを連覇したアルバルク東京がそれぞれのシーズンで記録したもの。そして、アウェーでの勝利を記録した2番目のチームとして優勝したのがジェッツだった。

 この歴史が、Bリーグ制覇のためにはレギュラーシーズン終盤からCSにかけて大きく成長しないといけないことを教えてくれる。ジェッツはどのように成長したのだろうか。

【次ページ】 ジェッツにとって最低ともいえる内容の試合

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