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「W杯出番なし」からのリスタート…柴崎岳は今、スペイン2部でどうなっている?“思いを内に秘めたはず”30歳の今を撮った
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2023/01/11 17:00
W杯後、柴崎岳はレガネスでどうなっている?
後半に入ってアップを始めた柴崎だが
レガネスの中盤に入るのは今シーズンから加入した20番ウンダバレラ、柴崎と同期で30歳の18番パルドだった。この2人が中盤のつなぎ役として働き、柴崎のポジション争いの直接のライバルとなる。
そしてレガネスCより昇格を果たした21歳、32番シセはドリブラーとして、直接的にゴールに絡む動きをする。
試合は2部特有でもある激しさと、ボールが空中を行き交う時間が多い展開が続いた。
無得点のまま試合は折り返すと、後半頭より柴崎が先頭になりアップに登場。
56分には、ショートコーナーからバルサにも所属していた時期があるアルナイスがドリブルで切り込みシュート。キーパーが弾いたボールは、ポストに跳ね返ると、シセが頭で反応し、レガネスが先制に成功した。
W杯出場ゼロで内に秘めた思いもあるはず
ルーゴの交代策を確認した後、76分に柴崎はパルドに代わってピッチイン。交代出場した柴崎はそのままプレースキックのキッカーとしてファーストプレーを行なった。その後もFKではキッカーもしくはおとりとして関わり、CKのキッカーも務めた。
オンプレーとしては、前線まで絡んでいくようなシーンはほとんどなく、仲間がドリブルをするシーンでも、取られた後を念頭に置き、カウンターをその場で防ぐようなポジションどりからの体を張ったプレー、相手ターゲットマンに入るボールを事前にカットするような守備面でのプレーが光った。
終了のホイッスルが鳴ると、控えめにガッツポーズをみせ、仲間たちと勝利を喜び合った。前節からの連勝、また無敗が続くチームの雰囲気の良さが伝わるシーンだった。
柴崎にとっては、W杯直前の調整試合カナダ戦でロングフィードでアシストをマークするなど、好調をアピールしていたものの、本大会での出場は叶わなかった。ドイツ、スペインという強国を相手に躍進した日本代表の盛り上がりとは裏腹に、内に秘めた思いもあったはず。
まずはレギュラーポジションの奪取、それとともにチームとしてプレーオフ進出を狙う戦いが続く。
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