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メッシとマラドーナを祝福のち天国へ…“24時間態勢”ペレ葬儀に23万人、刻まれた「1940~∞」ブラジル在住日本人が見た“盛大な別れ”
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byHiroaki Sawada
posted2023/01/07 06:00
フットボールの王様ペレ。ブラジルは彼を盛大に送り出した
ブラジルとアルゼンチンとのライバル関係のせいもあって、長期間、マラドーナとの確執が伝えられた。それでも、2005年、マラドーナが司会を務めたアルゼンチンのテレビ番組に出演。2人は親しく語り合い、互いの代表の背番号10にサインをして交換し、延々とヘディングでパスを交換し合い、最後は笑顔で抱き合った。
2020年11月にマラドーナが死亡した際には「偉大なアミーゴを失くした」と嘆き、「いつの日か、天国で彼と一緒にボールを蹴りたいものだ」と語った。
今頃、2人はまた2005年の頃のように…
今頃、2人はまた2005年のように笑顔でボールを蹴り合い、奇跡のようなプレーの応酬を繰り広げているのではないか。
1月4日、リオ市はペレが代表やサントスFCの試合で10万人を超える観衆を熱狂させたブラジルのフットボールの聖地マラカナン・スタジアムの前の通りを「キング・ペレ大通り」と改名した。
道路名を示すプレートには、「ペレ(1940~∞)は世紀のアスリートであり、世界フットボール史上最高の選手にして、世界中の多くの人にとってブラジルと同義語である」と記されている。
ペレが死亡した年を「∞(無限大)」としたことについて、リオ市長は「ペレは不滅だから」と説明する。
そう、ペレは決して死なない。永遠に、我々の心の中に生き続ける。
「オブリガード、ペレ!」
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